2008年09月30日

もっと聴きたくなる「さりげなさ」

今やthe wild boysは、一般的にはduran duranのヒット曲としてよりも、格闘技のミルコ・クロコップの入場曲としてのほうが有名なのかもしれない。ミルコ・クロコップが出場した試合の翌日などには、入場曲についての質問や、その入場シーンを見てthe wild boysを思い出したというような話に接することも多い。
入場のたびに流れるわけだから、ミルコ・クロコップはduran duranのベスト盤やiTunes storeのダウンロードにかなり貢献しているはずである。

それは、ミルコ・クロコップ人気と、the wild boysの持つインパクトによるものには違いないが、曲が全部流れないという、その使われ方もかなり影響しているものと思われる。
いわゆるBGMとして、しかも途中までしか聞けないということが、余計に興味を煽るのだ。
おそらく、the wild boysのPVやライブ映像を全編見せただけでは、ミルコ・クロコップの試合翌日ほどの喰いつきは期待できないだろう。

つまり、「ンッ、今の曲は何だ? 何かちょっと良かったな...」と思わせたら勝ちなのだ。



最近、日本においてCM曲がダウンロード数を伸ばしているというのは、まさにこの方法によるところが大きい。

それらしい雰囲気のあるサビをチラッと流し、「おやっ?」と気を引いておけば、後は200円ほどで簡単にダウンロードできるのだから、記録的なダウンロード数といっても、必ずしも内容が伴うわけではない。
これも、初めからPVやライブ映像を全部流してしまったら、それこそボロも出るだろうし、大騒ぎするほどの反響は得られないはずである。


例えば、「この曲すごくいいよ」と言ってCDを無理やり貸したり、いい曲ばかり集めて作ったテープやCDをプレゼントしても、大していいリアクションが得られないというのもこの類。

押し付けがましいのはもってのほか、さりげなさが大切なのだ。


といっても肝心の曲まで、さりげないというか、物足りないというか、内容が無い...というのではどうしようもないのだが...。
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2008年09月29日

kings of leon、UKチャート制覇!

9月28日付最新のUKチャートにおいて、kings of leonが、シングル/アルバムともに1位を獲得した。

しかもシングルsex on fireは3週連続1位、そしてアルバムonly by the nightは、1週間で22万枚以上を売上げ、coldplayに継ぐ今年の最速セールスということになるらしい。

このonly by the nightというアルバムを聴いた人にとっては、素晴らしいアルバムがそれに見合う正当な評価を受けただけと考えれば、特に驚くべきニュースではない。しかし、そんな当たり前のことが通用しないお寒い現実を目の当たりにすれば、kings of leonのこの成功ぶりは、やはりとても痛快な出来事に違いない。


久し振りに覗いたCDショップでは、まだ日本盤発売前のためか、only by the nightは目立たないところに2枚ほどしか見当たらなかった。
驚異的なセールスで全英NO.1を記録しているアルバムとは思われない扱いこそ、お寒い現実にほかならないわけだが、これが10月8日の日本盤発売には、手のひら返しで目立つところにディスプレイされるのだろうと思うと、それはそれで痛快ではある。


一方、the troubadoursはしっかり試聴ブースに並び、売上も好調らしく、あと1枚しかなかった。これは、例の「とくダネ」効果によるところが大きいと思われる。


再びUKチャートに戻ると、james morrisonの新曲you make it realが7位に初登場している。この名曲が7位というのは解せないが、katy perry/rihanna/pussycat dollsといった外連味たっぷりな面子に占領された感もあるチャートにおいて、歌そのもののパワーだけで7位というのは大健闘と言っていいのかもしれない。

そういえば、このyou make it real、9月22日にiTunes storeで購入済みなのだが、またまた何故か消えてしまっていて、現在購入することが出来なくなっている。どうしてもCDをパソコンに読み込ませているパートのおばさん達の姿が頭をよぎるのだが...。


james morriosnのアルバムsongs for you, truths for meは、これまた何故か来年1月まで延期された日本盤に先駆け、輸入盤が9月30日に発売となる。
実りの秋は続く。
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2008年09月28日

ブリット・ポップ後遺症克服の1枚

90年代のブリット・ポップに翻弄された身にとって、いわゆるいかにもブリティッシュなスタイルのサウンドには、それ以降つねに「そう簡単には騙されないぞ」というような警戒心がついてまわっている。

「期待の新人」続出の現在のイギリスの音楽シーンが、ブリット・ポップ期の状況と似通っているせいもあってか、最近はその傾向にさらに拍車がかかっている。


とはいえ、もともと音楽的嗜好はブリティッシュ寄り。the troubadoursのgimme loveなどには自然と胸躍らざるを得ず、実際そこで聴かれるサウンドに非凡なセンスも感じられたので、久し振りにいかにもブリティッシュなインディーズ系のバンドに手を出し、the troubadoursのアルバム購入に至ったわけである。


しかし、kings of leonのonly by the nightの後に聴いたのがいけなかったのかもしれないが、そのあまりのギミックの無さ、あまりの純粋なブリテッシュ・ロックぶりが、非常に物足りなく感じられ、「久し振りに失敗したかな」「明日、売りにいこう」などという気持ちになってしまった。
ブリット・ポップの狂騒とそれに翻弄されたわが身と、その後に訪れた虚無感が思い出され、居たたまれなくなってくる。

全編を通して聴いたわけではなかったが、どうせこのような曲の魅力だけで勝負するようなスタイルでアルバム一枚をもたせることはできないに決まっている。
それらしいサウンド、それらしいメロディがあっても、アルバムどころか、1曲さえ維持できない、そんなバンドをこれまでいくつも聴いてきた。



...そんなブリットポップ後遺症による偏見を抱きつつ、しかしgimme loveに感じられた何か特別なものも完全に諦めることができないまま、念のためにもう一度だけ、飛ばさずに聴いてみることにした。


1曲目where the rain fallsは間違いなく名曲、美しいコーラスの配し方などにはやはり非凡なセンスが感じられる。still watersやsurrenderもやはり典型的なブリティッシュ・スタイルで、メロディも展開も予想通り。しかし、ポップなメロディはしっかりと最後まで維持されている。ボーカルの巧さと絶妙なコーラスによるところが大きいのだが、the scene it keeps changin'もひたすら美しい。

そういえば、イギリスのインディーズ系のバンド、しかもデビューアルバムで、これほど美しいという印象を受けた覚えは無い...。

このあたりで、ブリット・ポップ後遺症による偏見が、霧がスーッと晴れていくように消えていった気がする。

con edisonのようなリズムの曲は、たいていアルバム中のつなぎの1曲としての扱いで、事実メロディも平凡なのだが、コーラスとストリングス、さらに間奏部でのストリングスとハーモニカの絡みが素晴らしい。

あとは、とんでもない名曲god given graceとwindfallsに感動しつつ(1度目でこれを聴き逃していたとは...)、where the rain fallsに始まる美しさと、ポップでフックの効いたメロディが最後まで続いていくのをうっとりと追いかけるだけ...、そして偏見によってこれほど素晴らしい作品を聴き逃すところだったのを、不甲斐無く思うばかりである。

ブリット・ポップ後遺症が克服にもってこいの一枚だと思う。

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2008年09月27日

本当にスゴイぞ!! only by the night/kings of leon

kings of leonのアルバムonly by the nightは、本当に凄いアルバムで、それは1曲目が始まった瞬間から、「これはちょっと違うぞ」という気配がビシビシと伝わってくるようなレベルである。

その1曲目closerと続くcrawlは、いわゆる彼等らしいゴリゴリとした重厚で荒々しいグルーヴ主導の曲だが、よりサウンドの広がりや奥行きを意識した作りになっているのが特徴的。
それは、前作because of the timesの後半、メロディ志向のアンセミックな曲において聴かれた類のサウンドである。


これまでの彼等のグルーヴ重視のロックナンバーは、その有り余るエネルギーを、これでもか詰め込んだようなものだったといえる。
それこそが彼等の持ち味だったわけだが、他に比類なき刺々しさと荒々しいグルーヴには、息苦しさやリスナーを突き放しだいぶ先の方を全速力で走っているというような寂しさみたいなものもあった。

今作では、空間を意識した音使いをすることで、グルーヴ志向の曲においても余裕みたいなものが感じられるようになり、非常に聴きやすい仕上がりになっている。

聴きやすいといっても、そもそもがとんでもなく強靭で重厚で荒々しいグルーヴなのだから、聴きやすさと引き換えに、そのグルーヴが矯められてしまっているなどということはない。
かえって、ギュウギュウに詰め込まれた息苦しさがなくなった分、それぞれの音が意味を持ち、より聴き手の身体に訴えるパワーを獲得しているようにも感じられる。


3曲目のsex on fire以降は、どちらかといえばメロディ志向の曲が続くわけだが、どこまでも自然なのに強烈に魂を揺さぶるメロディはそのままに、前作まではまるで水と油のように分離していたサウンドが見事に融合を果たしている。

それにより、メロディ志向の曲にも新たにメリハリが加わり、胸に沁みる歌と重厚でタイトで刺激的なグルーヴの合わせ技が経験したことのない興奮と感動を与える。


つまり、平たく言ってしまうと、これまでのグルーヴと歌心を最高のバランスで配合したのが今作なのだが、生々しく奔放だからこそ本領を発揮するはずのグルーヴを意のままに操り、しかしグルーヴ自体のパワーを落とすことなく、より広くポピュラーなスタイルへと昇華しているのだから、簡単なことではない。
むしろほとんど奇跡ともいうべきことをやってのけたといっていい。


しかも、この離れ業はアルバム中を貫いており、その証拠にこの1曲というのを挙げるのが非常に難しい。

どの曲も素晴らしいメロディを持っているし、そのどれにも類稀なるロック・グルーヴが寄り添っているのだから当然のことではあるのだが、ここまで強力なロック・アルバムは本当に珍しい。

少なくとも、ここ数年間では間違いなく最高のロック・アルバムであり、2000年代を代表するアルバムとしても、その名を連ねることになるだろうと思う。
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2008年09月26日

the troubadours/the troubadours

今朝、フジテレビの「とくダネ」で、小倉さんがthe troubadoursのデビュー・アルバムを取り上げていた。一緒にduffyも取り上げていたが、アメリカで大ヒットしているduffyは未だしも、まさかthe troubadoursまで聴いているとは思わなかった。
しかもthe torubadoursに関しては、聴きたくて自腹で購入したらしい。

「gimme loveよりいい曲があるのに何故gimme loveをシングルにしたんだ」というコメントも大袈裟ではなく、実際アルバムには美しくポップな曲ばかりで、耳なじんだgimme loveよりいい曲があると感じてしまってもおかしくないほどのクオリティなのである。

「星」をつけるという行為は番組上の演出としては仕方ないとしてもやはり感心はできないし、コーナーの冒頭ではおよそduffyやthe toruobadoursとは両立しえないようなアーティストについても絶賛していたので怪しいところもあるが、それにしてもthe troubadoursを聴いて高評価をするというのは、あの年齢にしてはなかなかの素晴らしき音楽バカであると思った。




「美しさと風格と普遍性」

シングル(i'm not) superstitious/gimme love。paul wellerとjoohn leckieからの賞賛のコメント。そして必ず引き合いに出されるla's。

当然、この1stアルバムが伝統的なブリティッシュ・ロック/ポップとなることは間違いないわけだが、それでも90年代じゃあるまいし、今の時代何かしらのギミックはあるだろうと考えるのが普通。
ところが、ここには現代的なアプローチの片鱗すらない。本当にブリティッシュ・マナーに則ったメロディとサウンドしかない。それ自体は驚くべきことに違いないが、つまりサウンドそのものには刺激的な要素などは皆無なのである。

今の時代にかえって新鮮と感じる向きもあるかもしれないが、現在のシーンを見渡してみればやはり絶対的に物足りない。
また、現在のイギリスの音楽シーンとの類似性を指摘される90年代ブリット・ポップ期の喧騒に巻き込まれた世代にとっては、苦々しい思いで受け取られかねない。


そんな思いで聴き始めたこのアルバムだったが...。

物足りなさは、1曲中どころかアルバム全編を通して高水準で維持される恐るべきソングライティング・センスの前にかすみ、それらしいサウンドとメロディに蹂躙された挙句の偏見も、ポップで瑞々しく、美しくもあるメロディとサウンドに吹き飛ばされてしまった。

特筆すべきは、やはりメロディとコーラス、クリアなギターサウンド、そしてインディーズ然とした佇まいと伸びやかにしなやかに聴かせる巧みさを兼ね備えたmark frithのボーカルが美しさの中に見事に溶け合っている点だろうか。並大抵のセンスと力量では到底及ばない高みに達している。


ずっとそこにあったというような風格と、これからもずっとそこにあり続けるというような普遍性は、john leckieの「10年に1人の逸材」という最大の賛辞ですら表現しきれないほど、地に足のついた圧倒的な存在感を放っている。

posted by atons at 17:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月25日

only by the night/kings of leon

前作because of the timesにおいて、グルーヴ主体の前半とメロディ志向のアンセミックな曲を中心とした後半という風に明確に線引きされていたように、さらにそのアンセミックな曲もサウンドは相変わらずラフで生々しいままだったように、ビリビリしたグルーヴとヒリヒリと胸に沁みる歌心が、そのままの状態でそこにあるというのが、彼等のサウンドという感じだった。


しかし、今作ではその強靭なグルーヴとさらに魅力を増したメロディが奇跡的な融合を果たしている。

1stシングルsex on fire級、もしくはそれ以上の曲がゴロゴロしているというポップな感触にも関わらず、ビリビリとしたグルーヴが矯められることなく、メロディと渾然一体となっているのだ。

いわば暴れ馬の如き生々しいグルーヴを意のままに操るかのような離れ業であり、アレンジやビートが多彩になったからとか、まして洗練などという言葉で説明できるレベルではない。

それはやはり奇跡と表現するしかなく、しかも前作からわずか1年半というのだから驚くばかり。

もちろんグルーヴはビリビリと身体中を刺激し、歌はヒリヒリと胸に染みる。

驚きと興奮と感動に頭がクラクラしっ放し、そんなとんでもないアルバムだ。
posted by atons at 16:55| Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月23日

brandon flowers talks day & age

一夜明けても、the killersのhumanが頭から離れず、来週(30日)のデジタル配信がひたすら待ち遠しい。ついこの間まですっかり油断していて、ニューアルバム及びニューシングルの情報が寝耳に水だったのだが、ここへ来てニューアルバムへ向けて俄然気分が盛り上がってきた。

少しでもニューアルバムについての情報が欲しいところだが、残念ながらオフィシャルサイトもmy spaceも、まだsawdust仕様のままである。日本のオフィシャルサイトについては言うまでもない。
あまりのトントン拍子振りに、the killers周辺も対応できていない状態なのだろうか。


偶然にも、morrisseyについて言及されている記事として、brandon flowersの最新インタビューがmorrissey-soloにおいて紹介されていて、それが非常に興味深い内容だった。

brandon flowers talks day & age:best killers disc ever 2008/9/15 rolling stone

http://www.rollingstone.com/blogs/smokingsection/2008/09/brandon-flowers-talks-day-age.php

盛り上がってきた気分にまかせて、気になった箇所を抜粋、意訳してみた。


・ニューアルバムday and ageから5曲ほど聴いた記者の印象

「human:世界的クラブ・ヒット間違いなし。i can't say:テナー・サックスによるソロとスティール・ドラムを導入、新しい可能性を提示。dustland fairly tale:brandonが自らの両親について書いたという“slick chrome american prince and cinderella”(つやつやクロムめっき仕立ての王子とシンデレラ?)なるキャラクターが登場する叙事詩。」


・humanについて

「sawdust製作時には最初のレコーディングが行われているが(今作のプロデューサーstuart priceは、sawdustにおいてleave the bourbon on the shelf/sweet talk/mr.brightsideのリミックスを手がけている)、あまりに出来が良すぎたために収録を見送った。」

「landscapes(全体的なサウンドの広がりやバランスという意味か?)はプロデューサーのstewart price的。the killerが核となる楽曲を用意し、stuart priceはそれにgalaxy(広がりや奥行き?)を加えている。」

「クラシックなコード進行で、シンプルな曲にしたかった。stuartには『“johnny cash meets the pet shop boys”のような感じ。』と言った。」


・アルバムday and ageについて

「前作sam's townにおけるlas vegasというテーマは今作にも受け継がれているが、例えば、(同様に生まれ故郷である)manchesterについて歌いながら、そういった地域性を越え広く世界にアピールしているmorrisseyのように、より普遍的な視点が取り入れられていると思う。」



humanがsawdust製作時に、出来ていた(しかも完成版とさほど変わらないサウンドらしい)というのは、彼らの好調ぶりが窺える話だし、これほどの曲が最初に出来てしまったということは、おそらくその後のレコーディングにもかなりいい影響を与えたものと思われる。


歌詞に苦しみつつ、「iTunes向けボーナストラック」や「日本向けボーナストラック」にも気を配るうちに結局2枚組みも可能な19曲をレコーディングするはめになったらしいが、アルバムは全10曲。

human
spaceman
neon tiger
good night, travel well
vibration
joyride
i can't say
losing touch
a dustland fairly tails
the world we live in

brandonのお気に入りは、a dustland fairly talesとi can't say。そして、このインタビューの数日前に完成したというjoy ride(この曲にもサックス・ソロあり)も必聴らしい。

最近の曲では、やはりkings of leonのsex on fireも気に入ってるようだ。
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2008年09月22日

human/the killers

the killersのニュー・シングル(アルバムday and ageからの1stシングル)humanを聴いた。

http://jp.youtube.com/watch?v=g2hnMtWgZmQ

オープニングのシンセなど、第一印象はread my mind。ビートを強調したエレクトリックなアレンジは、オリジナルよりもpet shop boysによるremixに近い感触がある。

why do i keep counting?を彷彿とさせるメランコリア、そして切なくも優しいメロディが、押し付けがましくなく胸に沁みてくる。

もう20回近くリピートしているが、間違いなく大傑作。感動的な名曲だ。


read my mind級のポップをメロディとエレポップなアレンジで聴かせるというスタイル以上に、全編から放たれるメランコリアこそが、この曲の肝。
何しろ狙って獲得できるものではないのだから、これが最も難しい。

しかし、この曲から放たれるメランコリアは、pet shop boysそしてバンド名を頂いたnew orderのそれにも匹敵すると思う。

それを可能にしたのは、brandonのエキセントリックかつ、慈愛さえ感じさせる稀有な歌声。

今回は、さらにあらゆる感情を内包するまでにスケールアップしている。それゆえに、ポップなメロディとエレクトリックなサウンドと、そして前作ではwhy do i keep counting?のようなロックバラードにおいて感じられたメランコリアをひとつにしてしまい、これだけ感動的な曲へと昇華させることができるのだ。


新しいことも奇を衒ったこともせず、飽くまでも前作で確立したthe killersサウンドによって、衝撃的とか革新的とかそんな言葉が上っ面なものに感じられるほどに、魂に直接訴えかけてくるような曲を作ったということが、とにかく素晴らしい。もう30回以上聴いているが、本当にそう思う。
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2008年09月21日

やっぱり寝耳に水、the killers

the killersのニューシングルhumanが明日(9月22日)発売という情報を某所で見かけた。

アルバムday and ageが11月に発売されると知った時以上に、寝耳に水だった。

すっかり取り乱しつつ、慌てて調べてみると、単純に明日発売という情報は間違いで、実際は、明日(9月22日)にラジオでのオンエアが解禁になるということらしい。

ただ、my spaceで確認してみたら、9月30日にはデジタル配信が始まるということで、どのみち寝耳に水であることには変わりなく、今回ばかりは間違った情報にも感謝しなければならない。


数日中にはyou tube等で聴けるようになるだろうし、来週には(おそらく日本でも)ダウンロード販売が開始されるわけだが、まさかこんなに早く1stシングルが聴けるとは...。

しかも、ライブで披露されたspacemanとneon tigerもかなりいい曲だったのに、それとは別にhumanというシングル向きの曲が用意されていたとは...。


最近も、密かに楽しみにしていたOMDのベスト盤が地味に1週間延期になる一方で、10月上旬発売予定だったjames morrisonの日本盤が何故か来年1月まで派手に延期(輸入盤は今のところ9月下旬のままだが...)になったりと、相変わらず発売延期の不安にさらされ続けているために、今回のthe killersのようなトントン拍子には、かえって違和感があり、素直に嬉しい情報を受け止めることが出来ないようになってしまっているのが悲しい。


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2008年09月20日

ボリュームたっぷりのベスト盤に文句を言える幸せ

最近、日本のアーティストのベスト盤といえば、「2枚組みDVD付き」は当たり前という感じだが、実際店頭で手にしてみると、その「OLの弁当箱」くらいの大きさにはさすがに驚かされる。


ファンにとっては(うれしくて)たまらないだろうと思いきや、そう単純な話でもないようだ。

収録曲や付属DVDの内容について、そしてバージョン違いや過去のベスト盤との重複といったその売り方についてまで、アーティストを愛すればこその様々な意見がある。

amazonのレビューにおいても、まさに喧々諤々。

購入の参考となるばかりではなく、是非ともアーティスト本人やレコード会社の方にも、(特に愛すればこその厳しい意見は)大いに参考にしてもらいたい、そんな興味深い内容になっている。


たしかに、似たようなベスト盤が続けて発売されたり、収録曲が異なるバージョン違いが存在するという売り方には感心できないものの、ボリュームたっぷりのベスト盤はうらやましいし、そういう阿漕な商法に踊らされてみたいとさえ思う気持ちもないわけではない。

というのも、僕の好きなアーティストのベスト盤といえば、

「オリジナルアルバム4枚から、10枚ものベスト盤をひねり出し、そのどれもが大した工夫もない似たり寄ったりな内容」であったり、

「30年近いキャリアがありながら、不完全なベスト盤が2枚のみ、いまだコンプリートシングルコレクションさえリリースされていない」など、

...とにかく悲しい状況だからである。


人気があり、間違いなく売れる見込みがあればこそ、OLの弁当箱くらいなボリュームも、バージョン違いで1枚でも多く買わせようという阿漕な商法も成立するのだし、ファンはそれについて文句のひとつも言えるわけである。

もちろんレコード会社の阿漕な商法を奨励するつもりもないのだが、ある程度買うべきかどうか迷えるというだけでも、例えば今さら収録曲を確認する気にさえならないculture clubのベスト盤事情に比べれば、全然マシなのである。
posted by atons at 17:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする