2010年03月31日

懐かしい色

ちょっとした文章を読もうとしても、句読点が入るたびにそれ以前がすうっと消えてなくなり、音楽を聴いても鼻先10センチくらいのところでシャカシャカ鳴るばかりで、どの曲も随分よそよそしい。

一文字を一音も受け付けない頭から、脳味噌がまぶたの上のあたりまでズルズルとだらしなく垂れ下がってくるような感じがした。



仰向けになると月明かりがものすごい。「是非直接見てよ」と言わんばかりに煌々としている。幸いあまり寒くなかったので、起き上がって窓を開けてみるとその自信に違わぬ立派な満月。

頭もすっきりするだろうとそのまま眺めていると「で、どう?」と月が辛抱たまらずに感想を求めてくる。

何か気の利いた詩的な表現でもとは思うものの、脳味噌がズルズルな頭からは「きれいで、丸くて、明るくて」が精一杯。しばらく粘ってみても「きれいで、丸くて、明るくて」ばかりで、そのうちまっすぐ向き合っているのも気まずくなり、目をそらすと空もやっぱり明るい。

ことごとく明るい空は、青とグレーのちょうど中間のような色だった。




窓を閉めてから、ふと懐かしい感じのする色だなと思ったら、それは10年ほど前まで気に入ってよく着ていたシャツとよく似た色だった。インナーとして着ていた長袖のTシャツで、肌触りも着心地もよくボロボロになるまで着古した覚えがある。そういえば母方の祖母からもらったものだった。



布団を敷いて電気を消すと夜はなお明るく、目を閉じるとTシャツ色の空が広がった。
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2010年03月30日

reader meet editor

昨晩のCDジャーナルからのメール・マガジンには、erasureのandy bellの2ndソロ・アルバムに、perfumeのニュー・シングルの詳細、もちろんめでたくリリースされたduran duranの1stとseven and the ragged tigerスペシャル・エディションのお知らせもあり、そこに「ヤクルトミルミル」のCM曲についての情報まで加わり、改めて「日本音楽メディア最後の良心」の有り難味を感じずにはいられない内容だった。

何しろandy bellとperfumeとduran duranとヤクルトミルミルが一緒に伝えられる情報源なんてCDジャーナル以外ありえないし、偏見無く節操なく音楽なら何でも聴いてみたいそんな音楽好きにとってこれほど心強い味方はない。

andy bellの2ndアルバムnon-stopのプロデューサーpascal gabrielがかつて手がけたs'expressのoriginal soundtrackが4月にデラックス・エディションとしてリリースされるという情報も、CDジャーナルのメール・マガジンに登録していなければきっと知らずにいたはずである。




そんなわけで、3月からはじまったCDジャーナルのtwitterについても、まだフォロー数が50にも満たない頃から大いに期待しつつフォローしていたのだが、残念ながらそっちのほうはあまり役に立っていない。


twitter自体が気軽につぶやくことを目的としたものであるし、CDジャーナルとしても、サイトと雑誌があるのに本来そこから発信すべき貴重な情報を軽々しくつぶやくわけにもいかず、そこにもっと新鮮な情報であるとかマニアックなトリビアの類を期待するのがそもそもの間違いであって、CDジャーナルはtwitterをtwitterらしく利用しているだけなのだと思う。


したがって、時折差し挟まれる多分に私的なつぶやきも、twitterとはそういうものなんだと受け止め楽しむべきなのかもしれないが、どうしてもそれは個人的にメールするか直接話したほうがいいだろうに...と思ってしまう(その感覚がそもそもtwitter向きではないのだろうけど)。

さらに、そのtwitterでの取るに足りないやりとりが僕にとっては、いかにも音楽業界的なノリに感じられて、それは僕にとってつまりCDジャーナルらしくないノリであって...、勝手に「日本音楽メディア最後の良心」などと持ち上げておいて、見なくてもいいtwitterを見て、reader meet authorならぬreader meet editorな失望さえ感じてしまっているのである。
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2010年03月29日

3月29日の奇跡

1stとseven and the ragged tigerのスペシャル・エディションが、今日3月29日無事に発売された。HMVでは例によってというかもう実直な仕事ぶりと呼ぶべき律儀さで早速「入荷待ち」、そして「出荷遅延のお知らせ」メール。しかし、UKのamazonでは間違いなく“in stock”と表示され、日本のiTunes storeでもすでに配信が開始されている。


新作ばかりでなく過去作のリイシューにさえ発売延期がつきまとい、一度や二度の延期は延期のうちに入らないと洗脳されてしまった実に健気なduran duranファンにとって、今回1stとseven and the ragged tigerが1度も延期されることなく発売に至ったのは、俄かには信じがたい奇跡そのもので、うれしさや安堵よりもまだ驚きと不安が先行しているものと思われる。


すでに4月12日発売予定のso red the roseは二度、7月発売予定のnotorious/big thingも一度の発売延期を経ていることからも、このレコード会社が改心したという事実もないようなので、今日2010年3月29日はduran duranファンにとっては忘れがたいそしてかけがえのない奇跡的な一日としてその記憶に深く刻まれることになるだろう。

wikipediaのduran duranのページには、近いうちに「発売延期を免れた記念日」として記され、来年の3月29日には、ワイドショーの「今日は何の日」のコーナーで「英国の人気ロックバンド、デュラン・デュランがついに発売予定日を守った日」などとして取り上げられることになるはずである。


ゆえに、1stはともかくseven and the ragged tigerを、ほとんどthe reflexのライブ音源の1曲のためだけに買ってしまうようなファンも、今後の順調なリイシュー作業へ向けての祈願にとどまらず、今日の奇跡に対するご祝儀として、そのデモも無し未発表無しダブりまくりの内容にしては大分気分よく購入できるに違いない。



とはいうものの、デモや未発表音源というのはやはりそれなりの内容であって、こうしてデラックス・エディション等に収録される際には大いに期待するものの、実際に聴いてみるとデモはデモ、未発表は未発表であるだけの理由がそのクオリティとして反映されていて、期待のわりにはまぁこんなものかという感じに終わってしまう。創作過程やその試行錯誤の一端をうかがえる参考資料としての価値は十分にあっても、特に未発表曲については未発表だからこその価値でしかなく、勿体つけただけに一層肩透かしであることが多い。


もちろん、出来る限り貴重な音源を収録してもらうに越したことはないのだが、あまり気張りすぎることでその発売日が延期されるよりは、デラックス・エディションの常識的なヴォリュームをクリアしているのであれば、たとえ1曲しかレア音源が無くとも、発売予定日をしっかり守ってくれさえすれば...、と思えるのはduran duranファンのちょっとした悟りの境地...。

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2010年03月28日

春霞シンセ

冬の歌がクリスマス・ソングに取って代わられたように、3月から4月にかけてのこの時期に聴かれる春の歌も卒業と桜の歌に取って代わられてしまったようで何だか味気ない。卒業も桜も今しか歌えないテーマではあるものの、それだけでは春もきっと不服だろう。

大きく開いた窓から気持ちのいい風が吹き込んでくるような、優しく暖かい陽射しにほっこりするような、芽吹きの喜びや新しい始まりを予感させるような、もっと生き生きとして楽しげで胸がときめくようなキラキラとしたポップな歌を、春も待ち望んでいるに違いない。


昨日から今日にかけての3月末とは思われない寒さも、卒業と桜ばかり持てはやされて春そのものが蔑ろにされている状況に春がへそを曲げたに違いなく、そこに卒業と桜の歌が聞こえてくればゾクゾクと悪寒もして、せっかくわずかずつでも春に近づきつつあったところをグイッと冬に引き戻されたような感じがする。



僕にとって春の定番といえば、don't dream it's over/crowded house、move away/culture club、hang on in there baby/curiosity、ordinary world/duran duran、forbidden city/electronic、grace kelly/mika、regret/new order、if i ever lose my faith in you/sting、julia says/wet wet wet、the disappointed/xtcなど。

それぞれがポップで暖かで開放感のある、春を感じさせる曲調であることはもちろんだが、move away/ordinary world/regret/if i ever lose my faith in you/julia saysについては、リリースの時期やヒットしていた時期がちょうど春頃だったために、その当時の春の記憶とともにインプットされていて、ほとんど条件反射的にこの季節には聴かずにはいられなくなる。


また、love changes (everything)/climie fisher、a good heart/feargal sharkey、i knew you were waiting for me/george michael、turn back the clock/johnny hates jazz、get that love/thompson twinsといった、まさに80年代を象徴するようなサウンドを持つ曲もこの時期には欠かせない。

特にポイントとなるのがそのフワフワした優しい音色のシンセ。うららかな春の陽射しや立ちこめる春霞を思わせるいかにも80年代的なシンセ・サウンドは、年がら年中聴いていてもなお、今聴かないでいつ聴くんだという感じがする。最近の曲でいえばthe killersのread my mindもそうだ。


卒業や桜を露骨に歌った歌より、うららかな春霞シンセの音色ほうがよほど春の暖かさや喜びを感じさせてくれる。


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2010年03月27日

and dreams are made of delusions

30周年記念のライブは当然ヒット曲中心の選曲にならざるを得ないわけだが、生粋のculture clubファンにとってはそれでは全然物足りない。

culture clubの場合、ヒット曲自体がそう多くなく、しかも1stおよび2ndアルバムに集中しているために、83年頃からライブの中心に据えられるヒット曲はまったく代わり映えしないわけで、例えば彼等の最大のヒット曲であるkarma chameleonがライブで演奏されなかったとしても、個人的には全然平気だったりする。

確かにせっかくのライブでmiss me blindが聴けないとしたら寂しい気もするし、そんな思い入れがあるからこそのファンなのだが、それでも80年代からずっとculture clubとboy georgeのことをフォローしてきたファンなら、その辺を犠牲にしたうえでもなお聴きたくてたまらない曲があると思う。



kissing to be cleverならwhite boy/take control/love twist/i'm afraid of me。colour by numbersはヒット曲のみならずthat's the wayとbloack moneyがライブの定番となっているので、あとはchanging everyday/mister man/stormkeeperくらいしか残っていない。

waking up with the house on fireについては、再結成ライブにおいても1stシングルだったthe war songすら取り上げられていないことからも、彼らにとってもできれば触れたくないアルバムであるのは明らかだが、the medal song/don't talk about it/the diveあたりは聴いてみたい。シングルカットされたmistake no.3もあるが、victimsをあえて外したうえでこれを演奏するというのは純粋に音楽的な観点から厳しいものがあるし、彼らにとっても酷だと思う。

from luxury to heartacheからはどうせなら全曲やってもらいたいくらいで、厳選してもheaven's children/come clean/god thank you woman/work on me baby/gusto blusto/reasonの6曲。

don't mind if i doからは、4人の共作曲でculture clubらしい多様性が感じられるyour kisses are cahrity/sign laguage/confidence trick/less than perfectがいいと思う。


ここにかつてのライブの定番だったmelting pot、日本のファンにはたまらないmystery boy、忘れてはいけない名曲love is loveが加われば選曲に関しては言うことなし。ただし、helen terryの参加が叶うならばthat's the way/black money/victimsはどうしても外せない。





...と再々結成の話自体まだ決まっていないというのに、すっかり妄想の世界に浸りきってしまったが、その妄想の中でさえ、30周年記念のお祭りにあえてヒット曲を外した世間一般からすればひねくれた地味なセットリストなどありえない話。普段から頻繁にライブを行っているバンドならば、たまには趣向を変えてなんてこともあるが、実質活動期間10年足らずのバンドの再々結成ライブには不向きな企画だろう。


ただ、現実的に考えてみれば2011年の30周年記念の再々結成が最後のチャンスとなる可能性も十分にあり得るわけで、できればニュー・アルバム、せめて新曲、頼むからいつもと違ったライブを...と、まだ何も決まらない前から叶わぬ夢と知りながら、あれこれと妄想をたくましくせずにはいられないのである。
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2010年03月26日

だましだまし

つい2日前“simon spent a great day in studio today”というtwitterを見かけた。

昨年の3月、mark ronsonをプロデューサーに迎えたニュー・アルバムのレコーディングが始まってから、とうとう1年経ってしまった。

フェスティヴァル出演を含めたライブ活動やその他諸々の仕事をこなしながらの断続的な作業であったとはいえ、なかなかに時間がかかっている、もしくはかけられている。


rogerの希望的観測や噂に踊らされ、夏に新曲披露、秋にシングル、早ければ2010年初めにもアルバムという流れを、経験上十分に半信半疑を肝に銘じたつもりでいながら、それでももしかしたらと結構期待してしまったのも、今ではduran duranファンとしての精神修養がまだまだ足りないという反省材料でしかない。

ただ、mark ronsonが「最高傑作が完成間近、年内リリース予定」と発言したのが2009年の6月、そしてラジオ番組に出演した際にほんの断片に過ぎなかったものの新曲の音源を公開したのが10月。2009年内が難しくても2010年早々にその予定くらい聞こえてきそうな雰囲気もあったわけで、duran duranファン失格の勇み足も今回ばかりは多少やむを得ない面もある。



ここ最近は、ついに軌道に乗ったリイシューに喜び、その延期に振り回され、さらに先日の極秘来日ライブもあったりして、それなりににぎやかなduran duran周辺。

しかし、そのいずれも過去のduran duranにまつわることであり、新作を心待ちにするファンにとっては、リイシューの喜びも密かに行われた(おそらく懐メロ中心の)ライブに対する複雑な思いも、実は単なる空騒ぎでしかない。そうやって満たされない心をなだめすかしているだけなのであって、その一方で新作への思いは募るばかり。


目前に控えた1st/seven and the ragged tiger/so red the roseのスペシャル・エディションのリリースも、新作のレコーディング開始から1年というタイミングでは、ほんのなぐさめにしかならないというのも決して大袈裟な話ではない。

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2010年03月25日

soonなり

相変わらずgorillazとsly & the family stoneとvan morrisonを聴きながら、何気なくiTunesの再生回数を見たら、morning sunがずっと1位の座を譲ることがなかったwet wet wetのmake it tonightをあっという間に追い抜いて1位になっていて驚いた。



貴重な晴れの洗濯日和だったはずの昨日は薄日が射した程度で洗濯物はしっとりとうなだれたまま。今日は予報どおり雪になったものの、前日のハズレを無かったことにしたい勢いでこの時期にしては随分しっかりと降った。

3月も下旬ならもうちょっと春めいた日が続いてもよさそうなものだが、今年は最高気温もなかなか2ケタに届かず、雪がちらつくことも多い。かすかな感触とはいえ例年ならもっとすんなりと春の訪れを実感できる頃なのに、暖かそうな陽射しだなと思って薄着で出かけると決まって冬の抜けきらない風が吹く。




morning sunは姿を見せず、春のmissionもカウントダウンtenで止まったままでは、travelin' soulsも様子見で、それでも春は確実にやってくるからsweet little mystery。

(訳)(朝日が雲に隠れ、春へのカウントダウンも10で止まったままでは、春の陽気に誘われて動き出すはずの旅心も様子見で)春が訪れないのと同じように、HMVやamazonに注文したCD(morning sun/on a mission/ten/travelin' souls)も届かない。それでも春は確実にやってきて、sweet little mystery(発売中止なのにHMVが取り寄せようとしているCD)ばかりが届きそうにないのは、なんだかちょっと不思議な感じがするね。




...すんなりと訪れない春、その先の霞の向こうに見えるはずのarcadia...


日本盤では1stとseven and the ragged tigerを差し置いて、(the power stationもDVDが省略されていたのに)so red the roseだけにはDVDが付くらしく改めて不可解であれば、輸入盤の4月12日も負けじとまだまだ流動的なはずで...


...春の霞の向こうに見えるはずのarcadiaは...、やはりまだよく見えない。

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2010年03月24日

amazing graceな再々結成

boy georgeの新曲amazing graceがリリースされた。yes we canとwhite christmasに引き続き、日本のiTunes storeでも購入可能。


クラブ仕様のサウンドにアコースティック・ギターにゴスペル・コーラスの3本柱は相変わらずの、ここ最近のもはや典型的なboy georgeスタイルで、正直に言うとyes we canとほとんど代わり映えしない内容。憂いのあるサビのメロディは悪くないが、それでもやはり平凡と言わざるを得ないレベルだろう。

別に何が何でもculture club的なソウルフルなポップでなければ嫌だというわけではない。クラブ仕様でもjesus loves youのようにアグレッシヴなサウンドであるとか、the crying gameのようにとんでもなく美しい歌声であるとか、とにかくもっともっと強烈に、奇抜なPVなど必要としないほどに、boy georgeらしさをアピールしてほしいのだ。

ただ、そんな平凡な内容にもかかわらず、例の事件の後ということもあってかこの曲と年内にも発売予定というアルバムについての情報をあちこちで取り上げてもらえるのは有難い。



「ボーイ・ジョージ、エルトンの『キリストはゲイ』発言を擁護」2010-03-23 BARKS
 http://www.barks.jp/news/?id=1000059499

「男性を監禁した罪で2009年に4ヶ月投獄されたボーイ・ジョージは今週、ニュー・シングル『Amazing Grace』をリリースし、ミュージック・シーンにカンバック。2010年内にはアルバムもリリースする予定だ。また、彼は2011年、バンド結成30周年を記念しカルチャー・クラブをリユニオンする“かも”しれないそうだ。BBCラジオでこう話した。『ワン・オフのギグかスモール・ツアーをやるかもしれない。2011年は30周年記念だからね』80年代前半、『Do You Really Want To Hurt Me』『Karma Chameleon』などが世界中で大ヒットしたカルチャー・クラブは1998年、そして2002年に短期間ながらリユニオンを果たしている。」



culture clubの再々結成については、昨年boy georgeがほのめかした後それっきり音沙汰がなかったのだが、ここで再度言及したということは、実現の可能性が高くなっていると考えていいのかもしれない。何しろ、まだまだ続く80年代ブームに加えバンド結成30周年ということになれば、周囲も放っておかないだろう。


しかし、ファンならば当然喜ぶべき再々結成も、「ワン・オフのギグかスモール・ツアーをやるかもしれない」という発言からすると、お約束のヒット曲を演奏してハイおしまいということになりそうで少々複雑だ。

30周年とはいえ、実質全盛期と再結成期をあわせても10年程度しかない活動期間以外の20年間、つまりculture clubが不在だった20年間、ファンは折に触れ振り返り、それこそ後ろを見すぎて首を痛めるほど振り返り続け、そして再結成を夢見たわけである。

前回の再結成も、確かにオリジナル・アルバムを伴ったものでyour kisses are charityやless than perfectといった名曲も生まれたには違いないが、中には明らかにboy georgeのソロ作らしき曲も見受けられたように、boy george人脈が幅を利かせた側面も否定できず、さらに完全に再結成にまつわる好機を逸したリリースのタイミングに尻すぼみの活動停止、そしてその後の新culture club騒動を含めどこか中途半端な印象が残るものだった。

25年前の突然の幕引きから、中途半端に終わった再結成を経て、この期に及んで再々結成をするならば、それは真に新しいスタートであるべきで、決して懐メロヒット・コンサートで終わって欲しくない。新曲1曲でもいいからずっと待っていてよかったと、心からそう思えるような凄い曲を作ってくれないだろうか...。

この再々結成こそが、culture clubファンにとってのamazing graceとなることを祈るばかりである。



ただその一方で、もしかしてライブにおいてheaven's childrenやcome cleanやmedal songやstorm keeperといったヒット曲以外の名曲を演奏してくれる可能性もあれば、30周年記念の再々結成にあわせて、ついにform luxury to heartacheを含めたオリジナル・アルバムのデラックス・エディション化も期待できるということで...、そうバカ正直に文句ばかりも言っていられないのがculture clubファンの辛いところでもある。

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2010年03月23日

this orient/foals

foalsの2ndアルバムtotal life foreverからの1stシングルthis orient。

this orient/foals
http://www.youtube.com/watch?v=jX7sniIVmtM


先日PVとともに公開されたspanish saharaからも、2ndアルバムに至りfoalsが恐るべき進化を遂げているであろうことは十分に予測できたものの、それをまた軽々と凌駕するほどに美しくポップで心奪われるグルーヴである。


極限まで磨き上げられた美しいサウンドは、さらにきめ細かく精錬が施され、その結果まるでまばゆいきらめきを構成する光の粒がひとつひとつ意味を持ちそれぞれに違う輝きを放っているかのようなレベルに達している。


そして、それらがらどこまでも広がり濃密に立ちこめる感覚が、spanish saharaを聴いた時点での「美しいメロディを中心に再構築が図られた意図的なポップな志向」というとらえ方が実は表面的な理解でしかなく、(無論そこに彼等の意図があったとしても)再構築というよりはむしろ無理なく自然な流れだったということに気づかされる。

硬質で性急なビートでありながら、鍵盤類を中心にした美しさやツボを抑えたアレンジにより総体としてポップであるという、すでに1stで確立されていたfoalsのサウンドが、精錬を重ねる過程で、より美しくポップなメロディと出会い、それに誘われるままにごく自然に何倍もポップで美しいサウンドとして結実したとらえるべきである。



「売れ線に走った」とか「1stのほうが面白かった、刺激的だった」というような、目覚しい進化の周辺にありがちな批判めいたリアクションも、さすがにこのthis orientの前では憚られるに違いない。

有無を言わせぬほど圧倒的にポップで美しい、紛れも無くfoalsの現時点での最高傑作である。

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2010年03月22日

3月29日は何の日?

予約したamazonから発売日を過ぎても発送されないのはよくあることだとしても、HMVでは取り扱いさえなく、iTunes storeでもなかなか配信が始まらないrobbie williamsのmorning sun。

UKでもやはりHMVには見当たらずamazonでは取り扱いがあるものの在庫切れ状態が続いている。CDシングルが存在していることは間違いないようだが、オフィシャル・サイトなどを見るとダウンロード版についてしか触れられていない。UKでCDシングルとしてのリリースが無かったということなのか、それとも限定盤だったのか、とにかく何だかよくわからない状況だ。


そのせいかチャートのほうも先週初登場60位、今週は45位まで順位を上げたもののパッとしないことには変わりない。アルバムからの3rdシングルが事実上のダウンロードのみでのリリースということならば確かに妥当な数字ではあるものの、morning sunという曲の持つ魅力からすれば信じがたいほどの低調な数字である。直ちにチャートをひっくり返して45位を1位にしなければ、音楽業界の秩序や常識さえ乱れかねない異常事態だと思う。



そして、duran duranの1stとseven & the ragged tigerのスペシャル・エディションが、3月29日の発売日に予定通り発売される可能性が非常に高くなっているのもきっとその異常事態が影響しているに違いない。

オフィシャル・サイトから発売まで1週間を切っても延期の発表がないのを真に受けるわけにはいかないが、iTunes storeで(今のところseven & the ragged tigerのみ)3月29日発売で予約が開始されているというのが心強い。


一般的には発売予定日に発売されるのが常識だが、duran duranファンにとっては発売予定日に発売されないのが常識、発売延期ありきで待つのが常識、さらにそれが1度や2度ではすまないことさえ覚悟しておくのももうとっくに常識。

ゆえに、今回当初の発売予定日である3月29日から一度も延期されることなく発売されるとしたら、それはファンの常識を大きく覆す、我が目を疑うような一大事。度重なる発売延期に挫けずduran duranを信じ、レコード会社を諦め、発売延期を常識として消化するまでの健気さや忍耐を思えば、単なる予定通りの発売も常識を超越した奇跡になるのである。


きっとwikipediaのduran duranのページにも、2010年3月29日が「発売延期を免れた記念日」として記されることになるだろう。





まるでその記念日を祝福するかのような楽しげなステージ、そしてjohn taylorとstewart copelandの共演もまたちょっとした奇跡である。




John Taylor, Stewart Copeland, John Densmore- New Roads School Benefit 3-20-10
http://www.youtube.com/watch?v=PSH5hSrdBPo

Duran Duran's John Taylor & Stuart Copeland of the Police performing Madonna's "Music" w/ New Roads
http://www.youtube.com/watch?v=d0wsNW5F7-Q
posted by atons at 17:53| Comment(0) | TrackBack(0) | duran duran | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする