2010年10月31日

クリスマスを待つ気分

年々クリスマス・ムードの前倒しに拍車がかかり、今やもう11月もクリスマスのうち。クリスマスと同義である12月のための準備期間、ついでといったら11月に悪いけど実際そういう感じもある。

ここ数年クリスマスで唯一楽しみにしているのがthe killers恒例のクリスマス・ソング。今年はついにテレビのCMでクリスマスという言葉を耳にして、そういえば...とまず連想したのが、サンタでもケーキでもプレゼントでもなく、the killersのクリスマス・ソングについてだった。

2006年から4年連続でリリースされた4曲(a great bis sled/don't shoot me santa/joseph, better you than me/happy birthday guadalupe)は、いずれも前倒しで存在感を増してくる世間一般的なクリスマスとは違う、楽しさや優しさや厳かなムードに溢れた素敵な曲ばかりなので、僕にとってthe killersのクリスマス・ソングを聴くことは、それこそクリスマスと同義の楽しみな年中行事のひとつになりつつある。

活動休止中のthe killersとしてではなく、brandonのソロ名義でのリリースになるかもしれないが、律儀にクリスマス・ソングの製作のためにメンバーが集結するという可能性もthe killersならば十分にありうる。同時にもちろんリリースが見送られる可能性もあるわけだが、それも含めクリスマス・プレゼントを待つような心境も楽しかったりする。そういう意味では僕もすでにクリスマス気分なのである。



the killersのクリスマス・ソングとともに待ち遠しいのが、the blow monkeysのニュー・アルバムstaring at the seaとhard-fiの3rdアルバム。

the blow monkeysのataring at the seaは、アートワークや収録曲目も公開されいよいよリリースへ向けてカウントダウンが始まると思った途端、その後ぱったり音沙汰なし。twitterでの更新もなく、一体どうしたのだろうと久しぶりにオフィシャル・サイトを覗いたら10月25日付のニュースに、「11月10日発売の“Word”誌の付録CDにアルバムからの1stシングルsteppin' downが収録され、アルバムの広告ページにはアルバム収録曲the killing breeze...の無料ダウンロードのリンクも掲載される」とあった。さらにリリース予定も間もなくということでこちらはひと安心。

hard-fiについては、まめに更新されるポット・キャストが順調なレコーディングの証しであると勝手に解釈し、また夏にはニュース・レター登録と引き換えにwe need love(joker remix)の無料ダウンロードが出来るようにもなり、年内のリリースは確実と待ち構えていただけに余計に気にかかる。しかし、例えば9月25日付のポッッド・キャストのfeels goodという曲を聴けば、時間をかけているだけあって2ndアルバムとは違ってよく練られた印象があり、oud(ウード)なる楽器(これを演奏しているのはspeed caravanというバンドのmehdi haddab)が奏でるアラビアンな旋律も巧くはまっていて、きっと待たされた甲斐のある充実した内容になることは間違いないと思う。


posted by atons at 18:15| Comment(0) | TrackBack(0) | the killers | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月30日

come around sundown/kings of leon

いかにも昨今の人気ロック・バンドの待望の最新作にありがちな仰々しいムードとは縁遠く、「またちょっとよさげな曲ができたからよかったら聴いてみて」というような気安さが先行していて、聴き手もかしこまったり変に身構えたりする必要はない。

それなのに、radioactive/pyro/mary/back down south/birthdayでの強力かつ明確なフック、それらの曲で聴かれるゴスペル・コーラスにカントリー・テイストのアコースティックでフォーキーな感触、さらに鍵盤類を中心にメランコリックで繊細な装飾など新しい要素もあれば、しかしそれらがほんの些細な変化としか思われないほどに、この期に及んでもまだ奥行きと広がりを増す音空間に圧倒され、重厚さとがむしゃらな疾走感が売りだったグルーヴにはベースを中心にしたソリッドな躍動感も加わり、楽曲は緩急が効きポップさが増幅され、まさに向かうところ敵無しといった破格な内容になっていて、結局前作以上の感動と興奮が待っているところが凄い。

もっと言えば、その気負いのないごく自然な雰囲気からの(もしくはごく自然な雰囲気ゆえの)衝撃さえもファンにとってはもうそろそろkings of leonらしさとして定着しているにも関わらず、それをまた飄々と超えてみせるから、そもそも新機軸やらギミックやら、まして小賢しい注釈など必要としていないのだとも思う。


こうして感想を文字にしてみるのもいよいよまだるっこしい感じがあって、聴きはじめてからずっと、ジャケットのような夕暮れのビーチで、その息を呑むような光景に心奪われ、ビュービューと吹く風を浴びて茫然と立ち尽くしているような強烈なイメージにとらわれたままだ。

そんな筆舌に尽くしがたい地点まであっという間に到達してしまったkings of leonのサウンドは、いわゆるスタジアム・ロック的な定型や安定志向を揶揄するのに用いられるのとは全く別の意味で王道と呼ばれなければならない。この場合、ポップに壮大に広がり、強くしなやかにグルーヴがうねり、それらが一体となって更なる高みへと突き進む堂々たる様を指して王道と呼ぶのであり、それは唯一kings of leonに対してだけ用いられべき表現なのである。
posted by atons at 17:38| Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月29日

endlessly

robbie williams復帰take thatのシングルthe floodとアルバムprogressが、当初の予定よりそれぞれ1週間前倒しでリリース(the floodが11月7日、progressが11月15日)されることになった。

progressリリースの翌週には延期されていたDVD版in and out of consciousness(11月22日)、まだamazonでしか取り扱いが無く詳細も不明のlive collection(12月7日)もあり、今回のtake that前倒しによって、1ヶ月間ほぼ毎週robbie williams及びtake thatの作品がリリースされることになる。このうえ12月6日には、オリジナル・アルバムと主なDVD作品にin and out of consciousnessも加えた全17枚組definitive collectionというボックス・セットのリリースも予定されているようで、量的には現役アイドル・グループ並に容赦ないことになっている。つい2日前にin and out of consciousnessを手にしたばかりなので、個人的にもまさにひっきりなしという感じがする。


オリジナル・アルバムのデラックス・エディションもそろそろ実現しそうなこのタイミングに、さすがにボックス・セットを購入する気にはならないものの、とにかく依然としてリリースラッシュは続くわけだが、まだ例のゴタゴタが後を引いていて、欲しいCDはあるものの注文する気になれず、とりあえずkings of leonのcome around sundown、in and out of consciousnessのBサイド集(特にthe long walk home)、珍しくリマスターが良好なbona dragで充実している今は、来るべきリリース・ラッシュに備えてしばしの休息といったところである。


そしてその休息ムードにぴったりなのが、これまた11月にリリースされるduffyの2ndアルバムendlesslyから公開されたタイトル曲。くだらないゴタゴタなどあっという間に忘れさせてくれる圧倒的な歌唱。よりスタンダードな風格を湛えた楽曲の魅力と相まって、やはり美空ひばりのジャズ・スタンダード・カバーを聴いたときのような感動と衝撃がある。

1stシングルwell,well,wellはヒップでグルーヴィー、my boyという曲もポップな面が強調されていて、11月29日リリースのアルバムも、60年代ポップス調で統一された1stアルバムには収まりきらなかった音楽性とシンガーとしてのさらなる可能性が感じられる傑作となっているに違いない。

Duffy Endlessly Jools Holland Later Live Oct 19 2010
http://www.youtube.com/watch?v=iCyq_uPvSN4&feature=related



そんなリリース・ラッシュが一段落つく頃にはもう12月。cage the elephantの2ndアルバム“thank you, happy birthday” が来年1月11日リリースという情報があったところで、もう鬼もさほど笑えないくらいにすぐそこの話にいつの間にかなってしまっていて、例によって発売延期や入荷遅れなんぞが相次ぎ、師走の慌しさも手伝って、気がついたら年が明けてもリリース・ラッシュが続いているなんて事態も十分に起こり得そうな気配がしてきて、やっぱり何だか落ち着かない...。

thank you, happy birthday/cage the elephant

always something
aberdeen
indy kidz
shake me down
2024
sell yourself
rubber ball
right before my eyes
tangled
sabertooth tiger
japanese buffalo
flow
shiver
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2010年10月28日

in and out of consciousness:greatest hits 1990-2010/robbie williams

robbie williamsのin and out of consciousness:greatest hits 1990-2010も、10月11日の発売から2週間以上遅れてやっと手にすることができた。といっても結局6枚組ultimate editionではなく、CD3枚組デラックス・エディションなので、待った待たされた甲斐があったというわけでもない。今回の一連の不毛なやりとりや煩わしさから早く解放されたい気持ちもあり、DVD版の延期に伴い必ずしもここであせってultimate editionを購入することが賢明とは限らないという読みもあり、仮にそれが外れても入手困難だった商品が後に恐ろしく簡単に入手できたりする例もあるから、とりあえずCD3枚組デラックス・エディションを買って責任を果たそうというか落ち着こうという判断に到ったわけで、まさかそこからさらに待たされるとは思ってもいなかった...。しかしともかく遅ればせながら、心の友robbie williamsのキャリア20周年の祝いの席に着けたようで、ホッとしているところではある。



新曲2曲(shame/heart and i)とtake thatのeverything changesを含む、CD2枚全40曲のグレイテスト・ヒッツについては、基本的にエディット・ヴァージョンが中心なので必然的に物足りなく感じられる曲もあるが、このヴォリュームからすればやむを得ないし、そしてまたそれすら気にならなくなるくらいに、ポップでエモーショナルでユニークで切なくて悲しくて美しくて、大胆で不遜で繊細で、心揺さぶり胸躍らせる楽曲とパフォーマンスのオンパレード、ヴィヴィッドで強烈な感動と興奮を味わうことができる圧倒的な内容になっている。...などと今さら言う必要もないことを、しかし聴くたびに何度でも反芻せずにはいられない、しなければ申し訳ない、したくてたまらないほどにつまり素晴らしい。

このうえまだ、シングル以外の名曲もあるし、3日間で37万人以上を動員したknebworthをはじめとして、ライブでのその比類なき存在感も忘れるわけにはいかない。キャリア20周年とはいえ、ソロとしては実質13年足らずである。それなのにずらりと並んだ凄まじいヒット・シングルをしても、robbie williamsというアーティストの魅力の半分も捉えきれていないという事実については頭で分かっていても、いまだに信じがたい思いとともに振り返らねばならない。


そういう意味では、CD3のBサイド・コレクションもrobbie williamsを語るうえでは欠かせないわけだが、もともといい曲が多い中から厳選されただけあってカップリングにはもったいない名曲ぞろい、アルバムの世界観に収まりきらなかった自由さ奔放さ好き勝手にやっている感がイマジネーションとクリエイティヴィティがほとばしるままに横溢している点は楽しくまた聴き応え十分。Bサイド集としてrobbie williamsの魅力を補強する前に、やっぱり単独でリリースするべきだったのでは...という後悔が先行してしまう。決して大袈裟ではなく、oasisのthe masterplanにも引けをとらないクオリティだと思う。


カップリング及びコラボ曲の中にあって、CD版唯一の未発表曲the long walk home(dogs & birds/email from a vampireはダウンロード版のみのボーナス・トラック)がまた、未発表という扱いが不当にしか思われない美しく清々しい、morning sunに通じるヴァイヴも感じられる超名曲。

クレジットを確認したらあのmartin pageの曲だったので、少し驚きながらも大いに納得した。僕にとっては、go westのking of wishful thinking/faithfulの共作者であり、1994年のどちらかといえば地味ながらしかし忘れがたいヒット曲in the house of stone and lightのあのmartin pageである。

martin pageのmyspace(http://www.myspace.com/martinpage)に2010年9月17日付で以下のような記事があった。

ROBBIE WILLIAMS Records Martin's "The Long Walk Home"

"The Long Walk Home", from Martin’s “In The Temple of The Muse” album, has been recorded by England’s Iconic Pop performer, Robbie Williams, and is included on both the Deluxe and Ultimate Editions of Robbie's "In and Out of Consciousness: The Greatest Hits 1990- 2010" - the definitive collection of Robbie's hits celebrating his impressive 20-year career to date - scheduled for release on October 11, 2010. Robbie's version of the song was produced by Martin and good friend Bobby Summerfield.

詳細は不明だが、バック・トラックがmartin pageのソロ・アルバムin the temple of the muse(2008)に収録されたヴァージョンとさほど変わらないようなので、このアルバムのためにrobbieがカバーしたということなのかもしれない。
posted by atons at 17:37| Comment(0) | TrackBack(0) | robbie williams | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月27日

bona drag 20th anniversary edition/morrissey

morrisseyのbona drag 20th anniversary editionがやっと届いた。何だかんだで10月4日のリリースからすでに3週間が経過している。morrisseyのリリースについては、ベスト盤やリイシューを含めできるだけ早く手にしたいと思い実際にそうしてきたので、おそらくレコード会社主導の編集盤などを除けば、これほど遅れて入手したことはなかったのではないかと振り返ってみたら、ちょうど個人的に忙しい時期にリリースが重なった編集盤ということでつい後回しにしてしまったオリジナルのbona drag以来だった。

いつもならそれもまたmorrisseyとの奇縁などと解釈して喜んでいるはずのそんな偶然も、HMVとのゴタゴタが後を引いていて、やっと手にしたbona dragも素直に喜べず、すっきりしない気分のまま開封したのだが、ブックレットの表紙の写真を見て思わずプッと吹き出してしまった。

まさに高校の友達同士が「じゃあ今度はオレが、あそこの階段から飛び降りるところを撮ってよ!」などと言って、ゲラゲラ笑いながらおもしろ写真を撮り合っている様子が浮かんでくるようで...、southpaw grammarやmaladjustedのような本人解説が無いのは残念だったし、ほかの写真はそれと比べたらものすごく普通だったけれど、その1枚の写真だけで大分気分もよくなった。


散々聴きまくった本編はさておき、morrissey流リイシューにしては未発表曲の大盤振る舞いとなったボーナス・トラックから聴いてみると、let the right one slip in(long mix)が時期的にずれているだけで(そのエディット・ヴァージョンは発表済みでもあるし)、しかもsouthpaw grammarやmaladjustedと違って最後にまとまっているので違和感もなく、特にバラエティに富んだアプローチが試みられたこの時期のシングルを中心に編集されたbona dragというアルバムの特性を生かしつつ、しっかりと増強する役割も果たしていると思う。

と同時に、名曲please help the cause against lonlinessを大ファンであるsandie shawに提供したくて、その埋め合わせにi don't mind if you forget me(といっても僕は結構好きなのだが...)をviva hateに収録することになったのだろうか...とか、let the right one slip inはこんなにカッコいい演奏にも関わらず、何故tomorrowのシングルでは容赦なく編集されたのか...など、素朴な疑問も生まれてきて、そういう意味でも興味深く聴くことができる。


ここまでは、morrisseyにしては大盤振る舞いで、一般的にいえばよく出来たリイシュー・デラックス盤という感じだったのだが、ひと通りボーナス・トラックを聴き終えて、改めてpiccadilly palareから聴きはじめたところで最大の驚きが待っていた。何の表記もないうえに、これまで何度も聴いた曲を聴いているつもりでしかなく、いわば思いっきり油断していたので本当にびっくりしたのだが...、piccadilly palareが別ヴァージョンに差し替えられているのだ。

そういえばmozipediaのpiccadilly palareの項で、リリースされたのはいわゆるエディット・ヴァージョンであるというような内容の記述を見かけた覚えがあると改めて調べてみたら、確かに「リリース前に、3つ目のヴァースが取り除かれた」とあり、今回収録されているのはつまりその3つ目のヴァース分だけ長くなったオリジナル・ヴァージョン。間奏の後、従来はso why do you smile...と始まるところで、“ cold water room / it's not much, i know / but for now it's where i belong / am i really doing wrong? / around the centre of town / is where i belong / am i really doing wrong?”(“passions just like mine”から引用)と歌われている。


すでにwikipediaにも掲載されている情報に、リリースから3週間遅れで驚いているのは、ファンにしては間の抜けた話でしかないが、やっぱりmorrissey流のリイシューは一筋縄ではいかなかった。
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2010年10月26日

買うなと言われても

アーティストが「買うな」と言っても買わずにはいられないファンもいるし、「買うな」と言われてかえってなんだか欲しくなる心理もあるから、結果的には「買うな」ということで売り上げに貢献することになり、きっと宇多田ヒカルも歯痒い思いをしているに違いない。

こんなニュースを見かけるたびに、自分が作ったものが自分の意のままにできないことが常識となっている音楽業界ってどうなのよ、音楽を扱う業界がそれでいいのかよと思う。ビジネスとはいえ曲がりなりにも音楽を扱っていながら、音楽ありきアーティストありきとは限らないというのが僕には全く理解できない。


しかしその一方で、ビジネスゆえにここぞというチャンスも見逃すわけにはいかないわけで、レコード会社にとってその最大のビジネス・チャンスが何かといえば解散に引退に活動休止、そして復帰に活動再開に再結成にほかならず、それをただ指をくわえて眺めているようではビジネスも成り立たないし、多少無理を通してもそのチャンスを生かしてこそのビジネスでもある。

アルバム2枚でベスト盤という無理を通そうとしたのも、というか通せるだろういや通してしまえということになったのも、活動休止のタイミングだったからであり、(あくまでも血も涙もない音楽業界を基準にレコード会社の立場に渋々立って見ればの話ではあるが)今回の「Utada」名義のベスト盤リリースもまぁ仕方ないか...という程度には認めざるを得ないところもある。


最近やたらと目にするようになった活動休止宣言についても、実際に気がつけば5年も10年も休んでいるアーティストもいるという事実とともに傍から穿った見方をすると、そこには擬似引退的な盛り上がりへの期待および数年後の華々しい復活への展望があるようにも受け取れるし、ましてレコード会社はそういう目でしか見ていないはずである。


もちろん宇多田ヒカルは擬似引退的盛り上がりに頼る必要もなく、また彼女の普段の活動の様子からしても、今回の活動休止宣言もファンを思えばこその暇乞いでしかないに決まっているのだが、そんなファン思いの優しさや折り目正しさや素直さが仇となりがちな世の中でもあり、レコード会社にとってはそれこそ格好の餌食にもなる。黙って自然と活動休止状態に移行していれば、こんなことにはならなかったかもしれない。

今となっては、「買うな」と言うよりも、思い切って活動休止を撤回し、引退や解散絡みの盛り上がりにやたらと弱い消費者の購買意欲を削ぐくらいしかそんなやり口に対抗する手段はないようにも思う。
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2010年10月25日

ついでにしては

pet shop boysがベスト盤に収録する新曲は、discographyのdj culture/was it worth it?にしろ、pop artの miracles/flamboyantにしろ、ベスト盤のついでにしては素晴らしい曲が多く、その度にシングルカットしてもヒットに結びつきにくいベスト盤ではなくオリジナル・アルバムの1stシングルにでも取っておけばいいのにと思ってしまうのだが、最新ベスト・アルバムultimateに収録される新曲togetherもやっぱり素晴らしかった。

いかにもpet shop boysらしいムードとメロディの曲ながら、togetherというタイトルを体現するかのようなまさに連綿たるグルーヴが仕掛けられていて、それが見事にはまっている。ふつうベスト盤収録の新曲というとお茶を濁したかのような曲も多い中、いかなる場合も出し惜しみしないからこそこうしていい曲もどんどん生まれてくるのだと思う。


10月24日付最新のUKアルバム・チャート。初登場1位は当然のようにkings of leonのcome around sundown。彼等にとってbecause of the times/only by the nightに続き、3作連続での1位、しかも現在のところ2010年の最速セールス。先週の時点で今年2番目に早い売れ行きで初登場1位となったrobbie williamsのin and out of consciousnessが2位になったのが残念である前に、大好きなアーティストの2週続けての爆発的なセールスと1位・2位独占の喜びが上回る。

しかしながら、come around sundownはまだ届いておらず、in and out of consciousnessとともに注文したHMVでは昨晩やっと「出荷準備中」に変わったところで...、無条件に好きなアーティストのアルバムとはいえまだ聴いていないのに、チャートの順位だけで喜ばねばならないのは2週続けて口惜しい...と結局昨日の今日で舌の根も乾かぬうちにそんな流れにならざるを得ない。

そして、こうなったら、恥のかきついで気の滅入りついでそして後悔ついでに、(といってもHMVについてはあまりに酷すぎて、「出荷準備中」の表示をみるだけでも何か腹立たしく、文字にするのが憚られるような言葉しか出てこないから)もう一方のamazonの現状についても触れておこうと思う。

ここ最近amazonは、例えば在庫ありの商品と予約商品をまとめて注文し、注文の際に「できる限り商品をまとめて発送」という項目を選択した場合でも、在庫あり商品だけを先に分割発送するようになった。

春先に実際にそういうことがあり、amazonoに確認したら

「在庫のある商品をお客様に早くお届けするため、『できる限り商品をまとめて発送』をご指定いただいた場合でも、在庫のある商品から先に発送することがあります」という回答。

そして、今回さすがにこのタイミングでHMVに注文する気にはなれず、amazonに複数枚のCDを注文及び予約しようとして、何とかまとめて発送してくれないものかと再度問い合わせたら、今度は

「当サイトでは、商品の大きさや各配送センターの在庫状況などをもとに注文を自動的に処理するシステムを導入しております。そのため、『できる限り商品をまとめて発送』をご指定いただいた場合でも、複数の梱包に分けて商品をお届けすることがあります」という回答だった。


つまり、前回はあくまでも「お客様に早くお届けするため」という建前、今回は「自社のシステムの都合上、効率を優先するため」という本音での対応となったわけだが、まず本音と建前を使い分ける二枚舌の時点で、例のご立派な理念にはそぐわないし、一度で済むところを分割することで生ずる客の負担や手間を二の次にして、作業効率を最優先するやり方と考えてみれば、その理念自体も「地球上で最も効率を重視する会社を目指しています」と変更しなければならなくなる。

また効率化は人員削減と表裏一体でもあるから、雇用促進面での大企業としての社会貢献度は低くならざるを得ないし、本来一度で済む配送を分割することで、その分CO2排出量も梱包材のごみも増えるのだから、企業がこぞってエコを利用してイメージアップを図る中にあっては、まさに時代に逆行しているようなもので、いくら理念が絵に描いた餅であるとはいっても、そこに「地球」を持ち出す資格さえ怪しくなる。

客のためにもならず、世のためにもならず、地球のためにもならず、今は効率的で好都合でも長い目で見れば結局amazonのためにもならないとすれば、この「利己的効率最優先分割配送システム」を続ける理由はないと思う。


HMVに注文して入荷遅れや嘘や適当な予定やルーズな対応に嫌な気分を味わうか、amazonに注文して客の都合など無視して分割して届けられるわずらわしさに嫌な気分を味わうか...、いずれにしても嫌な気分になるその選択の段階ですでに嫌な気分になり、楽しみにしていた明日発売のelizabeth & the catapultもまだ注文できずにいる。

posted by atons at 18:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月24日

I'm still right here where I always was

robbie williamsのin and out of consciousnessも、morrisseyのbona drag(20th anniversary edition)もまだ手元にない、当然kings of leonのcome around sundownまだである。HMVのせいで秋の大収収穫祭も散々、ケチのつきまくりだ。

3枚一緒に注文(kings of leonは発売日前なので予約)して、その後注文状況を確認した際には間違いなくin and out of consciousnessとbona dragは「入荷済み」と表示されていたのが、翌日になるとbona dragだけが「取り寄せ」に変わっていた。注文状況で一度「入荷済み」を確認したものが「取り寄せ」扱いに変わったことはこれまでなかったし、また一度確保できた商品が在庫切れになるなんて客商売ではあってはならないことなのだが、bona dragの商品ページを見れば「2日〜5日以内に入荷予定」とあるので、どうせcome around sundownも発売日から数日遅れるからまぁいいかと、不愉快を感じながらもそのままにしておいた。そして、come around sundownがせっかく(HMVとしては上出来な部類に入る)たった2日遅れで入荷されたものの、bona dragは入荷予定の5日を過ぎても入荷されず...、この有り様である。

in and out of consciousness(ultimate edition)の取り扱いについて問い合わせ、1ヶ月以上経ってから届いた返信にはもう手遅れとあるのに、なぜかその傍らでは平然と予約受付中。予約したら発売と同時に「61日以内に入荷」と表示され、さすがに2ヶ月近く待たされては困ると思ってキャンセルした後に、実は20日程度で入荷されると知らされて...、そんな風に問い合わせを放置され、実質的に嘘を知らされ、適当な予定に惑わされた直後だから、いつにもまして腹立たしい。



...とこんなことをこれまで何度も書いてきた。つまり不満や愚痴にすぎないので読み返してみると非常につまらない。ほかも大概つまらないが特にまたつまらないし、そのうえにみっともないとか大人げないとか情けない気分も加わってくるから気も滅入るし書かなきゃよかったと後悔する。その度にもうこんなくだらないことを書くのはよそうと思うのだが、その決心をあざ笑うかのようにHMVがここのところ加速度的に酷くなり、そこで堪えればいいものを、書けば何となくすっきりするからついまた書いてしまう。

それにあまりに酷すぎる事例については、音楽環境保全の観点から、そういう小さな不満や愚痴でもまめに記しておくことで改善のきっかけになりはしないかという淡い期待も捨てきれず、そのための独りよがりな使命感もあったりして性懲りもなく書き、そしてやっぱり後悔する。


できればこんなことを書くのは本当にこれで最後にしたい。しかし、HMVがつぶれたり輸入盤の取り扱いをやめたりしない限り、きっとまた同じことを繰り返すに違いない。今後も楽しみなリリースが続くし、さらに11月16日にmumford & sonsのsigh no moreデラックス・エディションのリリースが決まったので、遅くとも11月中旬頃には、また同じようなことを書いてやっぱり後悔していると思う。
posted by atons at 17:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月23日

温故知新マシン

昨日は久しぶりにアニメの「ドラえもん」を見た。チャンネルを変える際に見かけたことはあるし、もちろん声優をはじめとしていろいろな変更があったことは把握していたが、そのリニューアル以降の「ドラえもん」を30分通して見たのは初めてだった。昨日も最初から見ようと思って見たわけではなく、何気なく見ていたら見覚えのあるエピソード(「のら犬『イチ』の国」)だったので、つい懐かしさに引かれてそのまま最後まで見てしまったのである。


声優の変更については当然賛否両論もあっただろうし、実際子供の頃あれだけ慣れ親しんだ声なので違和感もそう簡単には拭いきれないけれど、個人的にはリニューアル前のドラえもんがほとんど「大山のぶ代えもん」にしか聞こえなくなってしまっていたので、思い切って声優を変更したのはよかったと思う。

時代を重ねるごとにいわゆる大山のぶ代版ドラえもんの要素が強調されていき(それは最近では「ちびまる子ちゃん」がそうなりつつあるように、避けがたい面もあるのだが)、最後のほうはかなり過剰でさえあり、また大山のぶ代本人がテレビに出るたびに周囲から請われて「ドラえもん」の声を出すものだから、ドラえもんを見てもその後ろに随分はっきりと大山のぶ代の顔がちらつくようになってしまったのがいけなかった。

もちろん子供の頃ずっとそれがドラえもんの声であった大山のぶ代の声との別れには寂しさもないわけではないが、しかし「のぶ代えもん」から「ドラえもん」に戻ったような感じもするのである。


同様に、昨日の「のら犬『イチ』の国」のようなエピソードのリメイクや、漫画原作の雰囲気に近くなった作画からも原点回帰的リニューアルといえそうだが、テンポのよさや例えば「イチ」の可愛らしさなど、適度にかつ巧みに現代風なアレンジも施されていて、懐かしさだけでない新鮮な魅力にも溢れ、非常に見応えがあった。

オリジナルを生かしつつ新たな魅力を加えるという意味において理想的なリニューアルであるし、そのうえでリメイクと呼ぶにはオリジナルの色も濃く、また復刻にしてはかなりヴィヴィッドというそのバランス感覚も絶妙。「温故知新マシン」みたいなひみつ道具でも使ったのではないかとさえ思ってしまう。

そして、それは「ドラえもんの歌」の本歌取りともいうべきオープニング曲「夢をかなえてドラえもん」においても存分に発揮されている。より普遍的なテーマにドラえもんの要素を巧みに添える歌詞とともにとてもいい曲に仕上がっていて今さらながら大いに感動させられた。


カバー曲やリメイク、そして小賢しい盗作に精を出すアーティスト達には、是非とも金曜7時に「ドラえもん」を見て大いに反省し、この感覚こそカバーするなり盗むなりしてもらいたいものである。


posted by atons at 17:46| Comment(0) | TrackBack(0) | TV・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月22日

衝撃はまだ起こりうる

U2のニュー・アルバムsongs of ascentのプロデューサーがdanger mouseであるというニュース(「U2、新作のプロデューサーはデンジャー・マウス」2010-10-22 BARKS http://www.barks.jp/news/?id=1000065066 )を見て思わず「エッ」と声を上げてしまった。

songs of ascentなるアルバムはもともとno line on the horizonに続いてすぐに2009年内にもリリースされるはずだったアルバムで、それがここへ来て2011年の5月までにはリリースされるという予定も伝えられていた。


もう何でもありの世の中であるし、それを音楽のフィールドでいち早く実践してしまったU2なので、少々のことでは驚きもしないのだが、さすがにdanger mouseの名前が出てくるとは思わなかったし、それが予定でもなく、数曲だけのコラボでもなく、すでに12曲が出来上がっているというのだから、「a-ha解散」以来久しぶりに音楽関連の記事を見てつい声を上げずにもいられなかったのである。

そして、この期に及んでもまだあり得ないと思わせる、gnarls barkleyやgorillazのdanger mouseという人選に驚きはしたものの、しかしそれはあっという間に大きな期待へと変わりつつある。


前作no line on the horizonは、個人的にはachtung babyとrattle and humと並んで好きなアルバムになったが、rick rubinとのレコーディングをお蔵入りにしたうえで、トランスの影響があるとかハードなギターに回帰するなどと伝わってきた情報ほどには決して目新しいサウンドでもなく、先走ってachtung baby級の衝撃を期待していたこともあって物足りなく感じられる面もあった。

同じ轍を踏まないように勝手な想像はつつしまなければならないが、U2とdanger mouseという名前を並べただけで、そこには面白く刺激的な何かが起こりそうな予感が自然と漂い始めていて、achtung baby級の衝撃をここで期待せずに一体いつ期待するのかというタイミングであるような気がしてならない。


もちろんU2がぺんぺん草も生えないくらいにやりつくしてしまった跡だし、聴き手の不感症も慢性化及び重症化てしまっているから、自業自得で今さらシーンに新しいサウンドや衝撃を与えるのはそう容易なことではない。danger mouseの名前を聴いてもさして驚かず、「ふーん、そうきたか」くらいの冷めた反応が一般的なのかもしれない。2011年にachtung baby級の衝撃をもたらすことができたとしたら、それは快挙であり奇跡であると思う。ただ、それができるバンドがあるとすれば、U2を置いて他にないわけで、ゆえに期待は否が応でもどんどん膨らむ。期待するなというほうが無理。ものすごく楽しみだ。


この驚きのニュースを知った後では、songs of ascentのほかに2枚のアルバム(クラブ・アルバムと「スパイダーマン」のミュージカルに提供した曲から派生したコンセプト・アルバム)の製作が進行中という情報さえも落ち着いて受け止められる。

...ただ、1枚のアルバムにもう2年近くかかりっきりの頭にDのつくバンドのメンバーには、是非bonoの爪の垢を煎じて飲んでもらいたいとは思った。

posted by atons at 17:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする