2012年01月31日

golden ghost

ついに寒さに音を上げざるを得なかった昨日と比べると、−7℃の今朝はかなり楽に感じられた。そのかわり雪は久しぶりにしっかりと降り、日中は−4℃までしか上がらず、今日で8日連続の真冬日となった。この辺の真冬日連続記録は12日らしい。


今週の1位が過去17年間で最も低いセールスだったUKチャートのせいもあって、音楽のほうもちょっと停滞気味。チャート的にはやはり今週リリースのlana del rey(born to die)からやっと動き出すという感じのようで、個人的にもemeli sandeのour version of events(2月13日リリース)まではこのまま東京女子流ばかり聴いているんだろうなと思っていた。


しかし素敵な出会いというのはそんな時にふいにやってくるものだったりするよな...と、young the giantがfacebookで紹介していた新人バンドを何気なく聴いてみたらまさにそれだった。

young the giantと同じカリフォルニア出身の5人組golden ghost。公開されている音源はdeadbeat loverとlook outの2曲(デモ音源)と、skinny love(bon iver)のカバーのみ。しかし最初に聴いたdeadbeat loverであっという間に鳥肌、look outでもう確信、skinny loveの美しく繊細なカバーでは裏付け(?)までも取れてしまった。ウエストコーストポップでもドリーミーで淡いタッチをより明確にギターのエッジやストリングスやエレクトリックな装飾でポップに縁取りしたような印象。ポップなメロディとコーラスにギターを中心にさらに煌きを注ぐ、これでもかとポップに畳み掛ける感覚はmikaも彷彿とさせる。

golden ghost facebook
http://www.facebook.com/#!/goldenghostmusic?sk=app_178091127385
deadbeat lover/look out
http://soundcloud.com/goldenghostmusic
skinny love(bon iver)/golden ghost
http://www.youtube.com/watch?v=4RrhZcek5A4



morrissey来日の詳細は、今日チケットぴあ経由で4月27日の広島公演(BLUE LIVE広島)が明らかになったものの、まだ公にしてはいけなかったのか何か手違いがあったのか、現在はそのページ自体が消えてしまっている。

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2012年01月30日

来日詳細も凍てつく冬

最新のUKアルバム・チャート、adeleの“21”は3位。残念ながら初登場1位から1周年での21週目の1位とはならなかった。一年後3位だけでもめったにあることではないし、20週1位、結局53週間トップ10内に留まり、もはや21世紀を代表するアルバムとしての“21”でもあるのだから、1周年をアルバムタイトルと同じ数の1位で飾れなかったとしてもどうということはない。

しかしそれほどこれまでの記録がすごすぎて、こういったむしろささやかな奇跡のほうがうれしかったりもする...という意味においてはやはりほんのちょっと残念な気もする。“21”については、うれしさや驚きの感覚が多少麻痺してしまっている。

今週の1位はed sheeran(“+”)、2位はcoldplay(mylo xyloto)。“21”を含む上位3作の差はわずか1200枚、稀に見る接戦だったらしい。トップ10内の初登場はchris isaakのカバー・アルバムbeyond the sun(6位)のみ。シングル・チャートではjames morrisonのi won't let you goが117位から42位に再浮上している。



この冬の寒さの底はいつもの丸み帯びた形状とは違いべったり平底のようで、同じ−11℃でも質が違うというか性質が悪いというか...、とにかく寒い。水抜きの仕方が悪かったのか二日連続でトイレの水だけ凍ってしまった。昨日は日中陽射しがあって0℃近くまで上がり昼過ぎには自然に解けたのだが、今日は夕方になってもうんともすんともいわなかった。水道屋さんに一時間足らずでやって来てもらえたのは有難かったが要らぬ出費には違いなかった。morrissey来日の詳細もこの寒さのせいで凍てついたままだ。
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2012年01月29日

room in your heart

これまでとは違った選曲がうれしいculture clubのthe hits collection(2月13日リリース)。

http://blogs.dion.ne.jp/atonsdemo/archives/10591911.html

そのMusic Club Deluxeシリーズの3月5日のリリース予定にliving in a boxとgo westが名を連ねている。まだレーベルのオフィシャルサイトには掲載されていないがUKのamazonで確認できる。3月はそのほかにchina crisis/pat beneter、4月にはsheena easton/paula abdul/maxi priest等の名前もある。

The Very Best Of Living In A Box [Double CD]
http://www.amazon.co.uk/Very-Best-Living-Box/dp/B006ZGDBYA/ref=sr_1_1?s=music&ie=UTF8&qid=1327729089&sr=1-1
The Very Best Of Go West [Double CD]
http://www.amazon.co.uk/Very-Best-Go-West/dp/B006ZGDC1C/ref=sr_1_11?s=music&ie=UTF8&qid=1327729255&sr=1-11

living in a boxについては、たった2枚のアルバムしかリリースしていないために、それを全曲収録したところで30曲以上収録可能な2枚組には全然足りず、必然的にリミックスやBサイド等の収録が見込まれる。go westは2008年のfuture nowや最新作の3Dシリーズからの曲が外れたとしても、3枚のアルバムとリミックス・アルバムbangs and crashesでそれなりのボリュームになってしまうけれど、king of wishful thinkingとfaithfulのリミックスが入っていたらうれしい。


living in a boxのgatecrashingは、内容に加えジャケットも気に入っていて、リリースから20年以上経っても手放なさずにいる特に思い入れのあるアルバム。例えば同時期のcuriosity killed the catやthis way upなどは程無くして処分し、最近になって中古やリイシューで買いなおしていて、culture club/duran duran/the smiths/morrisseyを除けば、そんな風に手放せずに大事に取っておいたCDはめずらしい。

blow the house downのCDシングルでしばらく我慢して(そのCDシングルも手放さずに残っているうちの大切な一枚)、gatecrashingを手にしたのはリリースから半年以上経った3月のことだった。それを買った通りすがりの町のCDショップの雰囲気や、春らしく穏やかなその日の空も覚えている。gatecrashingに限ったことではなく、当時少ない小遣いをやりくりして手にしたレコードやCD、その一枚一枚については、それにまつわるあれこれを今でも幸せな気持ちとともに思い出せる。通販やダウンロードにはそれがなくてたまにちょっと寂しい。
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2012年01月28日

間が悪め

最低気温は−11.5℃。窓に張り付く氷はついに全体の三分の二まで侵食し、水抜きしたのにお湯のほうの蛇口が堅くすぐには出ず、それから30分くらいしたら水のほうからシャーベット状の氷がドシャドシャと落ちてきたことから察するに、この辺りはもう少し冷え込んだと思う。水道のあのためらい様はふつう2月の寒さの底の頃によく見られるものなので、きっと−13℃くらいまでは下がっていたはずである。全国的にも寒気に覆われ、それに加え日本海側では、太平洋側からすれば心苦しいほどに容赦なく雪が降り続く。今朝の揺れも日本列島が寒さに身震いしただけなのかもしれない。日中も−4℃までしか上がらなかった。


そんな特に寒い日のストーブからなかなか離れられない午前中にビールが沢山届いた。ビールはキリン贔屓でメール登録もしていて、そのメールから何度かプレゼントに応募した覚えがあった。「ご当選おめでとうございます」という書面もあり、いつのどれだったかは結局わからないままだが、どうやらそのちょっとしたアンケートに応えたうちのどれかで当たったものであるらしい。ビールは冬だって美味しく非常にうれしい当選ではあるけれど、一年中で最も「さぁビールでも飲むか」という気持ちに成りにくいタイミングで届いたのには苦笑した。


morrissey来日についての詳細はまだ。つい待ちきれずまたあちこち覗いてみると、「デマか?キャンセルか?」みたいな話もちらほらと。しかし、限りなくオフィシャルに近いtrue to youがデマを流すと考えるよりは、2月下旬から3月上旬にかけての南米ツアーの詳細がつい4日ほど前に発表されたという慌しさによる単なる遅れと考えたほうが適当ではないだろうか。そしてそう思いたい。フジロックをドタキャンしたイメージが強いせいか、いまだに「モリッシー=キャンセル」という印象をひきずっている向きもあるようだが、ここ数年はよほどのことがない限りキャンセルはしていないし、まぁ正式発表前のキャンセルなんて話がそもそもありえない。


それにしても、何とかして駆けつけたいと思える特に好きなアーティストが悉く日本での人気がいまひとつ(robbie williams/the killers/wet wet wetなど)、こうして10年ぶりにやって来るとなってもすんなりとはいかない。かつて日本で大人気だったduran duranは何があったか知らないが(よりにもよってこんな時に)日本に見切りをつけ(たと思われても仕方ない...)、再結成でやって来たい気持ちは満々なはずのculture clubも事情があって入国自体が難しかったり...。


young the giantは恒例のthe open sessionで未発表曲west virginiaを披露。2ndアルバムでの大躍進が期待できるさらに磨きがかかった美しく繊細なメロディが素晴らしい。...しかしこの映像も今日の寒さにはあまりあっていない。

http://blog.youngthegiant.com/post/16596673498/west-virginia-in-the-open-session
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2012年01月27日

ひまつぶし

morrissey来日公演の詳細が待ち遠しく待ちきれず、何度となくtwitterをはじめとしてあちこちを覗き歩くうちに、「ソロはあまり知らない」とか「スミスの曲やるかな」とかいうつぶやきに少なからず出くわした。morrisseyよりthe smithsでソロはろくに聴いていなかったとしても、それはその人の好みであり都合であり勝手であるから口を挿んでいいものではない。10年ぶりの来日ともなればそういう人もこぞってmorrisseyに会いにやって来るに違いない。

ただ、誇りに思っているアルバムのベスト3が2004年以降の3作品(http://true-to-you.net/morrissey_news_111227_01)であるというその人のライブで、肝心の3作品が手薄では、全部歌えるファンほど存分には楽しめず、多少居心地も悪かろうと思い、おせっかいを承知の上でthe smiths及びソロ第一期で止まっている人向けに、今回の来日公演のしおりを作った。そんなことをしつつ情報を待っている。


モリッシー来日公演のしおり

1.2004年以降のディスコグラフィー

2004年
アルバム:you are the quarry UK2位 US11位
シングル:
irish blood, english heart UK3位
first of the gang to die UK6位
let me kiss you UK8位
i have forgiven jesus UK10位

2005年
ライブ・アルバム:live at earls court UK18位
シングル:redondo beach/there is a light that never goes out UK11位
ライブDVD:who put the m in manchester?

2006年
アルバム:ringleader of the tormentors UK1位 US27位
シングル:
you have killed me UK3位
the youngest was the most loved UK14位
in the future when all's well UK17位
i just want to see the boy happy UK16位

2008年
greates hits UK5位
シングル:
that's how people grow up UK14位
all you need is me UK24位

2009年
アルバム:years of refusal UK3位 US11位 
シングル:
i'm throwing my arms around paris UK21位
something is squeezing my skull UK46位
Bサイド集:swords UK55位
リイシュー・デラックス・エディション:
southpaw grammar
maladjusted

2010年
リイシュー・デラックス・エディション:bona drag UK67位
シングル:everyday is like sunday UK42位

2011年 
very best of morrissey UK80位
シングル:glamorous glue UK69位

2.最近のセットリスト

ソロは新旧取り混ぜて、the smithsからはi want the one i can't have/there is a light that never goes out/meat is murder/i know it's over/still illが定番。新曲は5曲(people are the same everywhere/scandinavia/the kid's a looker/action is my middle name/art-hounds)を披露。カバー曲はlou reedのsatellite of love。ちなみに最新(昨年12月18日)のセットリストは以下のとおり。

i want the one i can't have
first of the gang to die
when last i spoke to carol
you're the one for me, fatty
there is a light that never goes out
black cloud
everyday is like sunday
satellite of love
people are the same everywhere
maladjusted
you have killed me
speedway
all the lazy dykes
meat is murder
ouija board, ouija board
scandinavia
i know it's over
one day goodbye will be farewell
still ill

3.新曲

action is my middle name
http://www.youtube.com/watch?v=1EQytoMKC0o
http://www.passionsjustlikemine.com/lyrics/moz-aimmn.htm

art-hounds
http://www.youtube.com/watch?v=VWTibZkqPNU
http://www.passionsjustlikemine.com/lyrics/moz-arth.htm

the kid's a looker
http://www.youtube.com/watch?v=_QXfg6Ee_RA
http://www.passionsjustlikemine.com/lyrics/moz-kal.htm

people are the same everywhere
http://www.youtube.com/watch?v=K7A6CM4om1k
http://www.passionsjustlikemine.com/lyrics/moz-patse.htm

scandinavia
http://www.youtube.com/watch?v=RYm6O4XSHvw
http://www.passionsjustlikemine.com/lyrics/moz-scvia.htm

4.近況

ニュー・アルバムはすでに完成済みながら、リリースの目処は立っていない。近いところでは4月にsuedeheadのron and russell Mael(spparks)によるリミックスシングルがリリース予定。12月には自伝出版も控えている。
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2012年01月26日

忘れえぬ your love

そろそろ寝ようというタイミングでthe outfieldのyour loveがどうしても聴きたくてたまらなくなった。UKバンドなのにアメリカン・ロックな爽快感が持ち味、でもthe policeを思わせる感触もある、美味しいとこどりのいかにも80年代らしい折衷様式とメロディとコーラスの気持ちよさが印象的な、ふとこんな風に聴きたくなる忘れがたい曲のひとつだ。

youtubeで久しぶりにそのyour loveを聴きながらぼんやり眺めていた関連動画の中にbon iverの名前があった。何故ここにしかも結構上位で...と不思議に思って確認するとbon iverによるyour loveのカバーだった。ちょっと意外な驚きと偶然の喜びのうちに聴いてみれば、当然オリジナルの爽快感などどこ吹く風といった解釈ながら、美しいメロディが映えるいいカバーだった。

your love/the outfield
http://www.youtube.com/watch?v=Lr4tpBNGFD4
your love (the outfield cover)
http://www.youtube.com/watch?v=U2sIfwlZ4Yk

そうこうするうちに眠気も覚め、今度はdire straitsのso far awayを聴かずには寝られないような感じになったのは...、当時「ベストヒットUSA」のランキングにおいてso far awayのひとつ上がyour loveだった(10位以下でサビがチラッと流れ小林克也がアーティスト名と曲名を読み上げるだけだった)ことがあり、たまたまその部分がビデオに残っていたのを繰り返し見ていたから。偶然カセットテープで隣り合わせていたoh patti(scritti politti)とin your soul(corey hart)、you spin me round murder mix(dead or alive)とaxel f(harold faltermeyer)の組み合わせのように、your loveとso far awayも2曲一緒だとさらに80年代に引き戻される。

so far away/dire straits
http://www.youtube.com/watch?v=YIHMPc6ZCuI

80年代の音楽はただ懐かしいばかりでなく、いまだにカセットテープやビデオの並びが頭の中に残っているくらいに繰り返し夢中で聴いたあの感覚を容易に思い起させる。そしてそれがまた昨晩のようにbon iverとつながっていたりするからやめられない。





boy georgeのtwitterに“Had a great day in the studio with Mark Ronson! Super cool!”とあった。昨年mark rondonが語っていたように、彼もculture clubの新作に彼も参加しているものと思われる。どうせならall you need is nowを超えるようなすごい曲を作ってほしい。

またroxy musicの40周年記念8CD+4DVDボックスセットが4月にリリースされるという情報があったが、それはvirgin recordsが今年展開する大規模な再発キャンペーンの第一弾で、年内にまだいくつかのアーティストについてこういった企画が控えているらしい。culture club再結成のタイミングでこのキャンペーン、これでculture clubの(ちゃんとした)ボックスセットを期待するなというほうが無理。

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2012年01月25日

寒気の向くまま

今朝の最低気温は−10℃、朝からすっきり晴れてキリッとではなくギリッと、キーンよりもギンと冷え込み、日中は陽射しのおかげで何とか0℃で済んだものの、大寒も過ぎて寒さのレベルがまた一段階上がったような気がする。ある程度慣れたうえで改めて寒い感じる、来るべき寒さの底へ向けて着実に冬が極まりつつあるような...、強い日差しにスッと肩の力が抜けるタイミングも見つからない...、そんな寒い一日だった。


mark ronsonのtwitterにリンクが貼ってあったadeleのrolling in the deepのリミックス。mark ronsonヴァージョンのstop meとのマッシュアップで、どちらかといえばシンプルなスタイルのミックスなのだが、これが見事にはまっていて実にカッコいい。mark ronsonプロデュースのcold shoulderを彷彿とさせつつ、僕にとってはadeleとmark ronsonとthe smithsを一緒に聴けるお得感もある。

Rolling In The Deep (Scott Melker STOP ME Mix) - Adele Vs. Mark Ronson
http://soundcloud.com/scottmelker/rolling-in-the-deep-scott


young the giantはjimmy kimmel liveに出演。cough syrupとapartmentを披露。

Young the Giant Performs "Cough Syrup" on Jimmy Kimmel Live
http://www.youtube.com/watch?v=rPHydfBZIQY
Young the Giant Performs "Apartment" on Jimmy Kimmel Live
http://www.youtube.com/watch?v=8iAJi9ZCW2A


昨年11月無料配信されていたmark stoermer(the killers)のソロ・アルバムanother lifeがボーナストラックを加えリリース。iTunes storeでも配信中。

another life with bonus track
http://itunes.apple.com/jp/album/another-life-with-bonus-tracks/id493344434


「blurがwilliam orbitと新作レコーディング中」という華々しい噂の傍らで、mark frith率いるthe troubadoursもjohn leckieとレコーディング中。


human leagueのdare-30th anniversary collector's editionは3月26日リリース。

Dare -30th Anniversary Collector's Edition(3月26日)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/4951310


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2012年01月24日

新しい服

ドラマ「カーネーション」で、糸子の晩年を夏木マリが演じることになったらしい。尾野真千子ならば老け役も全然違和感無くこなせるだろうからあえて交代する理由も見当たらず、彼女の演技でもっていると言っても過言ではないこのドラマにとって、交代が3月に入ってからとはいえ、最後の最後でその軸を失ってしまいかねないと思う。


個人的には小林薫の出演と尾野真千子の演技がなければきっと見続けることはなかったドラマであり、物語自体もよくある話で、糸子そのものにも正直あまり魅力を感じていなかったりもするので、尾野真千子の演技ではもったいないと思うこともしばしばあった。

最初凄いと思った演技も徐々に彼女の力量にあってはそれもせいぜい70%くらいのように思えてきて、糸子のキャラクターにはそれで十分、また実在のモデルにはそれ以上を許容する余裕がないのかもしれないが、いずれにしても尾野真千子を生かしきれていない歯痒さがあった。はまり役さえ窮屈に感じさせる彼女の演技は言ってみれば高止まりが続くことで低調に見えてしまうという面もあるのだと思う。実際のところどういう判断や事情があっての交代なのかは知らないが、そんな風に糸子がいよいよ尾野真千子を受けとめきれなくなったのだと解釈してみれば、この一見不可解な交代も自然な流れといえるのかもしれない。


しかし、尾野真千子の演技が台詞や展開に影響を与え、それが糸子を一層魅力的な存在に変化させる可能性をあっさり諦めてしまった製作側の及び腰はつまらなく情けなく、その姿勢も尾野真千子の演技に対しては随分と見劣りする。結果的に今回の交代は、彼女にはひとあし早く次へ進むためのいいきっかけにはなり得ても、ドラマにとっては多少注目を集め、年相応に見えるくらいのもので、尾野真千子を欠いた違和感というか喪失感をひきずったまま味気なく寂しく終わるような気がしてならない。僕はそれを確かめもしないだろうけど。

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2012年01月23日

21が20、19とあわせて21、そして21で21

最新のUKアルバム・チャート。adeleの“21” が先週の2位から4度目の返り咲きで、今年2度目トータルでは20週目の1位。先々週の19週1位の時点で、simon & garfunkelのbridge over troubled water以来42年ぶりの快挙、アルバム単位の1位獲得数でもそのbridge over troubled waterとthe beatlesの4作品に次いで6番目につけているということだったが、20週目の1位により、1stアルバム“19”で2008年に記録した初登場週の1位と合わせてアーティスト単位の1位獲得数は21になり、Queenとoasisが全キャリアをかけて成し遂げた記録にもあっさり追いついてしまった。

“21”の驚異的なセールスと1位記録については、更新に快挙の連続、乱れ打ち状態がほぼ一年間続いているために、もう今後どう展開していったたところでさほど驚きはしないと思う。1位に初登場してからちょうど一年となる来週も、一年間トップ10内記録は間違いなく、初登場から一年後にアルバム・タイトルと同数の21週1位を達成するなんていう奇跡も控えているが、グラミー賞もブリット・アワーズの授賞式もこれから、そしてなんといってもadeleのステージ復帰が待たれていることを思えば、何度目かのピークはまだもう少し先であることも容易に想像がつく。

「“21”が20週1位、“19”とあわせて21週1位、来週は“21”が21週目の1位となるかどうかが見もの...」という数字の紛らわしさも、1位獲得数が今後アルバム・タイトルから乖離していくことで直にすっきりとしていくのだろうけれど、それはそれでもったいない気もする。

アルバム・チャート2位は先週3位のed sheeran(“+”)、3位はcoldplay(mylo xyloto)。トップ10内の初登場は4位のenter shikari(a flash flood of colour)のみ。シングル・チャートではjessie jのdominoが2週連続1位。



数日前culture clubのthe hits collectionを確認した際、同じMusic Club Deluxeから1月にterry hallのbest of 1981-1997がリリースされていたことを知り、昨日john taylorとannie lennoxの写真を見て、(terry hallがdave stewartと組んだ)vegasのpossessedとannie lennoxのwalking on broken glassを聴いた。偶然にもeurythmics及び1992年つながりだった。改めてterry hallのbest of 1981-1997の収録曲を確認したらvegasのpossesedやsheも入っていた。

possessed/vegas
http://www.youtube.com/watch?v=tpX8Dzg7n8E
walking on broken glass/annie lennox
http://www.youtube.com/watch?v=y25stK5ymlA&ob


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2012年01月21日

別人だった

初めて古本屋で「ヒミズ」を手にして、途中でやめることが出来ず最後まで読み切り、結末がどうなるかも想像がついていたのに、悲しさと無念さとやるせなさと腹立たしさとよく分からない感情が一気にこみ上げてきて、その場に突っ伏して大声で泣きわめきたい衝動にかられた。あの感覚はいまだに忘れない。だから映画化に際しても、並々ならぬ思い入れがあり、普通原作を知っていたりすると悪い癖で斜めに構えてしまうのだが、「ヒミズ」についてはどうかいい作品であってほしい、さらに原作とは違う希望が持てる結末であると聞いて、あの住田が救われるところを見てみたい、どうしたら彼を救い出すことができたのか...と、これまで映画を観る際にはあまり感じたことのない祈りにも似た気持ちで映画を観ることになった。

それがいけなかったのだろう。全編を通して首を傾げるシーンが多く、原作とほぼ同じ展開にも関わらず、結局最後まで全然感情移入できなかった。住田/茶沢役のふたりの演技は評判に違わず、首を傾げつつも何度も引き込まれざるを得なかったが、振り返ってみて印象に残ったのはふたりの演技だけ。映画の住田は僕の知る住田ではなかった。

住田は教室で普通アピールなどしないし、狂気に陥って顔に絵の具を塗りたくったりもしない。ましてや銃を手に入水し天に向けて発砲するなんていう悲劇の主人公気取りなど最も嫌悪するはずの振る舞いではなかったか。そういったステレオタイプをとっくに拒絶したうえで築かれた「普通」こそ住田の「普通」なのであり、ゆえに「普通」を諦めざるを得なくなった後も、傍から見れば同じような「病気」として括られる相手をあくまでも自分とは違うと一線を引いて、街中を捜し求めて徘徊するに到るわけである。「普通最高」と叫び絵の具を塗りたくり天に向けて発砲する住田であればこそ、かすかな希望を感じさせる結末を選択しえたのかもしれないが、原作の住田を救う術は映画中どこをどう探してもついに見つからなかった。

後ろの席の女性がシクシクと泣きはじめた頃、僕はそもそも住田を救ってほしいという気持ちさえおこがましく浅はかでなまぬるかったのだと苦々しい思いにあった。ぐちゃぐちになりながら走り出したもうひとりの住田の姿を前に、改めて頑なで窮屈でしかしブラックホール級に果てしないその世界とそこで身体ひとつで必死でもがいていた住田の姿がまざまざとよみがえり、それでしばらく席を立つことができなかった。


全体としても変える必要のない設定を変え、変えてもいいはずの設定をそのままにするような、原作を知るものにとってはちぐはぐに映る演出が散見された。例えば初老の夜野は、強盗の行を奇妙に見せたり、唐突に「希望」を口にしたりで、出番もアップも多かったわりにはよくわからないぼんやりした存在になってしまっている。かと思えばいわゆる「悪い奴」と対峙する場面などは、それこそ映画的表現で巧みに手早く見せることも可能なはずなのに、過激な表現に引っ張られるままに、本来もっと低回すべき住田の描写よりも余計に時間が費やされているように見えて、かえってまだるっこしい。そこには震災を経てさえも改まることのない人間のエゴや弱さや醜さを描こうとしたであろう監督のエゴが過剰に働いている節も窺える。同様に「ヒミズ」というタイトルに引っ張られすぎた映画的な描写(文字や図にしたり、泥まみれの姿がモグラを思わせる演出等)も、マンガよりもマンガらしくなっていて原作のトーンとは相容れない。また震災を扱いながら、それが特に影響を及ぼさなかったほどには強固であった住田の価値観が(原作には無い殴り合いや石ころに何か意味があったのだとしても)茶沢の説得でわりとあっさりと覆ってしまうところは、ふたりの演技でなければ成立しなかったと思う。悪く言えばそれでごまかされたような煮え切らなさも残る。

あくまでも原作とは違う映画として客観的に観れば、それらも監督の解釈であり持ち味であると理解できるわけだが、住田がその中に押し込められ変質させられ、とらえ方によっては矮小化されているようにさえ感じられたのが残念だった。ただ、偶然同じような境遇に置かれた全くの別人ほどの断絶があったために失望や腹立しさはなかった。むしろ同じ境遇に置かれた同じ名前の全くの別人が最後にかろうじて救われることで、住田の絶望を改めてさらに深く突きつけたその残酷さにおいては十分に「ヒミズ」足りえているとも思った。

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